『トヨタ・テクニカルセンター下山』内部施設を初公開! 実験部門と車両開発部門が一体に 「クルマをつくる人を鍛える」現場
公開 : 2026.05.11 07:25
トヨタは5月7日に開催した『レクサスTZ』の世界初公開イベントに合わせて、『トヨタ・テクニカルセンター下山』を報道陣に公開しました。内部の様々な施設を見せたのは今回が始めてとなります。桃田健史のレポートです。
本社テクニカルセンターと連携する形で誕生
トヨタは5月7日に開催した『レクサスTZ』の世界初公開イベントに合わせて、『トヨタ・テクニカルセンター下山』(以下、TTC-S)を報道陣に公開した。
これまでもTTC-Sの開所式やスポーティモデルのプロトタイプ試乗会が行われることはあったが、内部の様々な施設を報道陣に一挙公開したのは今回が始めてだ。

まずは、設立の背景から見ていこう。
自動車産業界が『100年に一度の変革期』を迎えていると言われて久しい。その上で、トヨタは『もっといいクルマ』を作り、ユーザーに持続的に提供するために愚直に努力しているところだ。
そのためには、将来のクルマに求められる走行性能、環境性能、そして安全性をより高い水準で実現するための場が必要だと、トヨタは考えている。
トヨタはすでに、日本国内を含めて世界各地に車両の先行技術開発、寒冷地や超高速試験、特殊環境試験など行う施設があるが、国内での研究開発拠点を統括するトヨタ本社テクニカルセンターと連携する形で、TTC-Sが誕生したというわけだ。
TTC-Sは『道がクルマをつくり、クルマをつくる人を鍛える』ための現場だ。
実験部門と車両開発部門が一体となり、商品の企画、デザイン、設計、評価をできるだけ短い期間で回すことを目的としている。
また、実際に走行することで得られるデータや解析情報を迅速に特定しフィードバックする仕組みづくりを、リアルワールドとテジタルの領域を融合させながら進めるのだ。
単なるテストコースではなくデザイン部門も
では、TTC-Sの外観を見てみよう。
敷地は東西に5.3kmで、総面積は約650万平米に及ぶ広大な敷地だ。2018年4月に建設工事を着工したのだが、実は約30年前から構想があったというから驚きだ。

トヨタが示した資料には、大きく3つのエリアが示されている。
まず、中央エリアには全長5.3kmのカントリー路がある。ドイツにあるニュルブルクリンクのノルドシュライフェ(北コース)を参考とした、日本では他に類のない標高差があるテクニカルなレイアウトとした。
全長で見るとノルドシュライフェの約4分の1だが、主に直線路などを除いた特徴的なコーナーを再現しており、『ニュルで鍛えた』のと同等の走行環境にある。こちらは2019年4月に運用を開始した。
次に東エリアは高速評価路や特性評価路となり、西エリアでは車両開発棟などが2024年3月から運用されている。
今回は、その西エリアの車両開発棟に隣接する来客棟を起点にTTC-Sの各所を巡った。
『下山』(TTC-S)というと、前述のカントリー路の存在が自動車メディアを中心に紹介されることが多いが、実際には単なる『走る場』でなく、『走ることを活かすための』車両開発部署の存在がとても大きいことが分かった。
さらに、デザイン部門の一部が車両開発棟にあるなど、総合的な車両研究開発の場であることにも驚いた。
















