【連載:清水草一の自動車ラスト・ロマン】#13 モノが違うぜ!大貴族号

公開 : 2025.07.04 12:05

ハイオク78リットルで、いきなり1万3000円が飛ぶ

しかし、ここでホッとしている余裕はない。試練はこれから始まるのだから。

メカトリエでの撮影を済ませ、タコちゃんに感謝しつつ、いよいよ帰途に付く。相変わらずデュオセレクトは実にマナーよく、スムーズに発進した。

最寄りのスタンドまず給油。ハイオクを78リットル飲み込んで、いきなり1万3000円が飛んだ。
最寄りのスタンドまず給油。ハイオクを78リットル飲み込んで、いきなり1万3000円が飛んだ。    平井大介

ガソリン残量警告灯が付いていたので、最寄りのスタンドまず給油。目盛りは4分の1残っていたが、ハイオクを78リットル飲み込んで、いきなり1万3000円が飛んだ。

つーか、満タンにすると、走行中に給油口からガソリンが逆噴射するかもしれない。8割くらいにしときゃよかった。EVの充電もマセの給油も、腹八分目が目安かな?

関東平野を延々と走って常磐道にたどり着き、待望の高速走行へ。下道では若干サスのガタ付きがあったけど、高速ではフラットライドで超快適! 直進安定性も驚くほど高い。素晴らしいぜ新しいラバー部品!

エンジンが高回転型につき、このテのセダンとしてはローギアード。6速100km/hで2600rpmくらい回る。その時の蕩けるような感覚は、さすがフェラーリV8だ。クロスプレーンの旦那仕様とは言え、モノが違う。はあ~、陶酔。

しかしその陶酔も、都内に入るくらいまでだった。敵は意外なところに潜んでいたのである。

(つづく/隔週金曜日掲載、次回は7月18日金曜日公開予定)

記事に関わった人々

  • 執筆

    清水草一

    Souichi Shimizu

    1962年生まれ。慶応義塾大学卒業後、集英社で編集者して活躍した後、フリーランスのモータージャーナリストに。フェラーリの魅力を広めるべく『大乗フェラーリ教開祖』としても活動し、中古フェラーリを10台以上乗り継いでいる。多くの輸入中古車も乗り継ぎ、現在はプジョー508を所有する。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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