【BEVラインナップ絶賛拡充中】見た目も走りも『らしさ』溢れる!アウディQ6 eトロンの実力とは?

公開 : 2025.09.10 11:45

アウディのBEV『eトロン』シリーズが確実にラインナップを拡充しています。ここでは日本で乗れるeトロンとしては最新作にあたる『アウディQ6 eトロン』を、大谷達也が約100kmドライブ。その実力を探ります。

始まりは2020年『アウディeトロン

アウディのBEV『eトロン』シリーズがゆっくりと、しかし確実にラインナップを拡充している。

最初に国内で発売されたのは、その名も『アウディeトロン』のモデル名を掲げて2020年にデビュー。続く2021年には4ドアクーペの『eトロンGT』をリリース。そして2022年にコンパクトSUVの『Q4 eトロン』を発売すると、2023年には初代eトロンにマイナーチェンジを実施するとともに、『Q8 eトロン』へと改名。

今年3月に日本導入された『アウディQ6 eトロン』。
今年3月に日本導入された『アウディQ6 eトロン』。    平井大介

さらに今年は3月に『Q6 eトロン』、7月に『A6 eトロン』をローンチし、計5モデルのeトロンをラインナップするに至った。

このうち、今回は日本で乗れるeトロンとしては最新作にあたるQ6 eトロンで都内から群馬県までのおよそ100kmをドライブし、その実力を探ってみることにした。

試乗したQ6 eトロンは『アドバンスド』というグレードのエアサスペンション装着車。車両本体価格は998万円だが、ラグジュアリーパッケージ(64万円)、テクノロジーパッケージ(63万円)、Sライン・パッケージ(56万円)、ファンクションパッケージ(12万円)、パノラマサンルーフ(25万円)、プラズマブルー・メタリックの追加料金(9万円)をオーダーすると総額は1227万円に達する。

ひと目でアウディとわかるクリーンさ

もっとも、スペックは十分以上で、BEVでもっとも気になる後続距離は644km(WLTCモード)と十分な『脚の長さ』を確保。前後に計2基のモーターを搭載したシステム最高出力も285kW(約387ps)と、約2.4トンのボディを走らせるには十分以上のパワーを誇る。ちなみに本国発表の資料によれば、0-100km/h加速は5.9秒でクリアし、最高速度は210km/hに達する。

エクステリアデザインは、ひと目でアウディとわかるクリーンかつ端正なタイプ。フロントエンドはデザイン要素が多くてややビジーな印象も受けるが、プロポーションの美しさはアウディならではのもの。

リアクォーターから眺めたときのバランスが良く、どの角度か眺めても造形的に破綻しないと筆者。
リアクォーターから眺めたときのバランスが良く、どの角度か眺めても造形的に破綻しないと筆者。    平井大介

とりわけリアクォーターから眺めたときのバランスの良さが秀逸で、どの角度か眺めても造形的に破綻しない点は相変わらず感心させられる。こうしたデザイン処理のうまさは、個人的にドイツ・プレミアム御三家のなかでもピカイチだと思う。

インテリアでは異形ステアリングホイールや湾曲した大型ディスプレイが目を惹くものの、奇をてらったところは見当たらない。

乗り込んでから発進するまでのオペレーションにしても、BEVだからといって特別なことはなく、ブレーキペダルを踏んでからスタートスイッチボタンを押し、Dレンジを選択してからスロットルペダルを踏み込めばスルスルと走り出すといった具合で、ごくごく標準的。スイッチ類もあるべきところにあるべきものがあって、戸惑うことは少ない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大谷達也

    Tatsuya Otani

    1961年生まれ。大学で工学を学んだのち、順調に電機メーカーの研究所に勤務するも、明確に説明できない理由により、某月刊自動車雑誌の編集部員へと転身。そこで20年を過ごした後、またもや明確に説明できない理由により退職し、フリーランスとなる。それから早10数年、いまも路頭に迷わずに済んでいるのは、慈悲深い関係者の皆さまの思し召しであると感謝の毎日を過ごしている。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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