伝説の車名『テスタロッサ』復活!SF90後継『フェラーリ849テスタロッサ』デビュー【スパイダーも同時発表】

公開 : 2025.09.10 12:05

フェラーリからSF90の後継となるプラグインハイブリッドモデルが発表されました。その名はテスタロッサ!往年のレーシングモデルに始まり、スーパーカーを象徴する車名の復活です。上野和秀が解説します。

フェラーリ849テスタロッサとは?

フェラーリ初のプラグインハイブリッドモデル(PHEV)となったSF90ストラダーレが、『フェラーリ849テスタロッサ』に進化した。伝説となったテスタロッサの名が、誕生から70年の時を経ていま再び蘇ったのである。

849テスタロッサは、パフォーマンスはもちろん、乗り心地や洗練されたインテリアに加え、ドライバーを興奮させる走りと、未来的でありながら歴史に根付いたデザインを備える、フェラーリのラインアップのトップに位置するモデルとして開発された。

フェラーリ849テスタロッサ
フェラーリ849テスタロッサ    フェラーリ

今回はベルリネッタと同時にリトラクラブルハードトップが格納されBピラーが残るタイプの『フェラーリ849テスタロッサ・スパイダー』も発表された。なお基本的なメカニズムは両タイプとも変わらない。

リトラクラブルハードトップは14秒で開閉でき、45km/h以下であれば走行中の開閉も可能となっている。圧倒的なパフォーマンスをオープンエアで楽しめるモデルだ。

テスタロッサは『赤いヘッド』を意味し、1955年にデビューしたレーシングスポーツカーの500TRを起源とし、1957年になるとポンツーンフェンダースタイルが特徴の250TRに進化。以来数多くの栄光とシリーズチャンピオンを獲得してきた。

その栄光の車名であるテスタロッサは、1984年に公道用ミドシップ12気筒ベルリネッタに与えられ、フェラーリを代表するモデルとして親しまれてきた。

トータル最高出力は1050psに

849テスタロッサはSF90ストラダーレの後継モデルとなるPHEVのスーパースポーツ・ベルリネッタで、ミドに積まれたツインターボV8ユニットに加え、フロントアクスルに2基、リアアクスルに1基の電動モーターが配される。

ミドに搭載する内燃エンジンは、数々の受賞歴を誇るフェラーリのツインターボV8ユニットの最新バージョンを搭載する。最高出力は3990ccの排気量を維持したまま830psを発揮し、SF90ストラダーレから50psのパワーアップを実現。リッター当たり出力は208psにも達する。

フェラーリ849テスタロッサ
フェラーリ849テスタロッサ    フェラーリ

F80から派生した低摩擦ベアリングを備える拡大されたターボチャージャーには、296GT3で確立した革新的なヒートシールドをタービンケースに導入。エンジンコンパートメント内の熱管理に貢献し、ターボラグを最小限とし鋭いレスポンスを維持するという。

このパワーアップは大きな重量増加なしで達成された。レース用エンジンで使われている機械加工や、カムシャフトの軽量化、チタン製ボルトの採用により実現。これによりパワーウェイトレシオは、SF90ストラダーレ比で10%近く高められた。

このほかの変更箇所は、口径を20%拡大し、全長が30%増加したにもかかわらず、軽量かつ高温に耐えるインコネル製エキゾーストマニフォールドとフレキシブルジョイントの採用。吸気プレナム、チタン製ボルト、バルブトレインシステムとなる。

サウンドに拘るフェラーリだけに、排気音はそれと分かるフェラーリV8ならではのハーモニーにも意が払われ、あらゆる走行条件で維持されるよう最適化された。点火順序による美しい倍音(偶数次の倍音)が作り出す澄んだ音色を、加速時に強化したという。

ニュースとしてはフェラーリのラインナップモデルでは初めて、二次合金である再生アルミニウムがエンジンのシリンダーヘッド、クランクケース、サンプに使われている。これにより、使用するアルミニウム1kgあたりのCO2排出量を最大80%削減。1台あたりではCO2排出量が最大0.4t削減される計算となる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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