EVに「ポン付け」できる内燃機関 1.5Lの小型レンジエクステンダー発表 ホース社

公開 : 2025.09.12 17:25

ルノーらが出資するホース社は、EV向けのドロップイン式レンジエクステンダーを発表しました。ブリーフケースほどの大きさで、トランクなどに容易に配置できるとのこと。高出力のターボ仕様も用意されています。

容易に取り付けが可能

内燃機関メーカーのホース(Horse)社は、既存のバッテリーEVに搭載可能なレンジエクステンダー・パワートレイン『C21』を発表した。

自然吸気1.5L 4気筒エンジンに発電機とインバーターを統合した構成だ。最高出力95psを発生し、ブリーフケースほどの大きさしかないとされる。そのため、EVのフロントトランク(フランク)やリアエンドに、横置きまたは縦置きに設置可能だ。

レンジエクステンダー・パワートレイン『C15』
レンジエクステンダー・パワートレイン『C15』    ホース

さらに、Dセグメント車や商用車向けに、163psを発生するターボチャージャー付きバージョンも用意される。

エンジンはガソリン、合成燃料、エタノールまたはメタノール混合燃料の使用を想定して設計されている。今後導入される欧州のユーロ7排出ガス規制にも対応するという。

いずれのユニットも車輪を直接駆動するわけではない。EVの駆動用バッテリーへの電力供給に特化しており、最も効率的な回転数域で稼働し、騒音・振動・衝撃(NVH)要件とのバランスを取る。

ホース社のマティアス・ジャンニーニCEOは次のように述べた。

「レンジエクステンダーEV(REEV)は、多くの世界市場で最も成長が速いパワートレイン分野です。C15レンジエクステンダーは、自動車メーカーにとって自社のBEVプラットフォームをREEVへ適応させるための、シンプルで費用対効果の高いソリューションとなっています。REEVの需要は今後も拡大し続けると確信しています」

ホース社は、ルノー、吉利汽車、アラムコの合弁会社として2024年に設立され、自動車メーカー向けのパワートレインを開発している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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