【スズキ技術戦略説明会2025】生活に密着したインフラモビリティ企業に!エネルギー極少化の現在位置を確認

公開 : 2025.09.16 07:05

スズキは9月9日、『技術戦略説明会2025』を開催。代表取締役社長の鈴木俊宏氏らが、エネルギー極少化に関する取り組みの進捗などを語りました。具体的な取り組みを項目ごとに確認します。

社会課題にもスズキの技術で積極的に取り組む

スズキは9月9日、『技術戦略説明会2025』を開催。代表取締役社長の鈴木俊宏氏らが、エネルギー極少化に関する取り組みの進捗などを語った。

今年2月には新中期経営計画を発表。『チームスズキは生活に密着したインフラモビリティ』を目指す姿として掲げ、コーポレートスローガン『By Your Side』を設定した。

スズキは従来の行動理念『現場・現物・現実(3現主義)』に加え、『原理・原則(2原)』を取り入れた『3現・2原』を新たに掲げた。
スズキは従来の行動理念『現場・現物・現実(3現主義)』に加え、『原理・原則(2原)』を取り入れた『3現・2原』を新たに掲げた。    スズキ

技術戦略2025では、従来の環境、エネルギー問題への対応に加え、人々の移動に関わる社会課題にも、スズキの技術で積極的に取り組むとしている。

生活に密着したインフラモビリティ企業として、従来の行動理念『現場・現物・現実(3現主義)』に加え、『原理・原則(2原)』を取り入れた『3現・2原』を新たに掲げ、地球に寄り添う技術哲学で『エネルギー極少化』、ヒトに寄り添う技術で『本質価値極大化』を実現し、『ライトライト・モビルテック』として、顧客に寄り添う価値を提供していくとした。

では技術戦略2025の具体的な取り組みを項目ごとに確認しよう。

技術戦略2025の具体的な取り組み

軽くて安全な車体『Sライト』

安全で軽量な車体『ハーテクト』を更に進化させ、軽量化技術によるエネルギーの極少化に取り組む中で、昨年掲げた『100kgの軽量化を目指す』という目標に対し、先人の知恵を学ぶために何世代も前のアルトを研究。

2輪、4輪の部門を超えた活動により約80kgの軽量化を達成できる目処が立った。今後も、性能を担保しながら『丁度いい』全体最適を行い、部品のひとつひとつ、ボルトの1本に至るまで突き詰め、目標達成に向けて開発を進めていく。

効率良いICE/CNF技術
(ICE:Internal Combustion Engine/CNF:Carbon Neutral Fuel)

100kgの軽量化を目指す目標に対し、先人の知恵を学ぶために何世代も前のアルトを研究。
100kgの軽量化を目指す目標に対し、先人の知恵を学ぶために何世代も前のアルトを研究。    スズキ

昨年発表した『スーパーエネチャージ』を、車体の軽さを活かしたハイブリッドシステムとして先行開発しており、掲げていた目標性能を達成できる見込み。また、これまでのエンジン開発で培った、高速燃焼、低フリクション技術に磨きをかけ、その技術を横展開した高効率エンジンの新開発を進めていく。

カーボンニュートラル燃料車について、インドでは2輪車の『GIXXER SF 250 FFV』の量産を今年1月に開始し、4輪車では各モデルのE20燃料への対応を行った。4輪車もFFV対応エンジン搭載モデルを年度内に投入できるよう開発を進めていく。
(FFV:Flexible Fuel Vehicle=フレックス燃料車)

記事に関わった人々

  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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