三菱自動車ら5社が日本初、家庭向けV2G&V2H実証開始!再エネ×電動車の可能性は?【自動車ニュースを読む】

公開 : 2025.12.02 12:05

『再エネ×電動車』によるカーボンニュートラル社会の実現

今回の実証から最適解が見出され各々が恩恵を受けることができれば、『再エネ×電動車』によるカーボンニュートラル社会の実現に向けた道筋が見えてくるが、逆に見い出せなければ別アプローチも検討する必要がある。

さらに、各地で大規模太陽光発電所(メガソーラー)による環境問題も騒がれている中、そもそもこの『再エネ×電動車』という組み合わせによる現実性も実証する必要があるだろう。

今回の実証における充放電制御の仕組み。
今回の実証における充放電制御の仕組み。    三菱自動車

別アプローチには、カーボンニュートラル燃料の適用や公共交通の利用促進といった方法はあるものの、今回、三菱自動車などが推進する実証に期待を抱き、注意深く見ていく必要がある。

今回の実証における充放電制御の仕組み

1:電動車ユーザーはアプリを通じて電動車利用の志向(希望の充電完了時間や目標バッテリー充電量)を設定し、カルーザはその志向情報を取得

2:MCリテールエナジーが電力市場価格を日々取得しカルーザへ連携

3:ニチコンはカルーザに電動車の情報を連携

4:カルーザが上記を踏まえ、最適な充放電計画を作成

5:カルーザがニチコンを通じてV2G/V2H充放電器へ指示(MCリテールエナジーは充放電に伴う電力供給/買取を実施)

6:電動車ユーザーは最適制御により生まれた経済価値を市場連動プランを通じて享受

記事に関わった人々

  • 執筆

    橋爪一仁

    Kazuhito Hashizume

    ジャーナリスト。自動車業界を経て現在はアビームコンサルティング(エグゼクティブ・フェロー)。企画業務を中心に自動車のブランド・オリジナリティ時代におけるCASE、DX×CX、セールス&マーケティング、広報、渉外、認証、R&D、工場管理、生産技術、製造等の幅広い領域を研究、アドバイザー業務を中心に活動中。特に自動車を経済と技術の側面から分析するのが専門。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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