【大谷翔平選手からもメッセージ】コミュニケーションブランドを『ダンロップ』に統一!住友ゴム工業がグローバル展開を加速
公開 : 2025.12.05 07:25
住友ゴム工業が、コミュニケーションブランドを『ダンロップ』に統一すると発表。英国、欧州、北米の販売会社トップも来日し、メディアや販売店に向けてブランド戦略発表会と事業展示説明会を開催しました。篠原政明のレポートです。
『ダンロップ』によるグローバルでのブランド展開
12月3日、住友ゴム工業は、コミュニケーションブランドを『DUNLOP(ダンロップ)』に統一し、新ブランドステートメントとして『TAKING YOU BEYOND』を策定。同日、東京でメディアや販売店に向けてブランド戦略発表会と事業展示説明会が開催された。
1888年、英国人医師のジョン・ボイド・ダンロップが息子のために空気入りの自転車用タイヤを作ったのがダンロップの起源だ。日本においては1909年にダンロップの日本工場として始まった住友ゴム工業がルーツで、1983年にはイギリスのダンロップ本社から独立する。

住友ゴム工業は登録商標の関係で日本以外では『ダンロップ』ブランドが使えず『ファルケン』などを使っていたが、今年1月、欧州・北米・オセアニア地域における四輪タイヤのダンロップ商標権等を、さらに12月にはマレーシア、シンガポール、ブルネイにおけるダンロップ商標の独占使用権を取得し、グローバルでのブランド展開を加速している。
そしていよいよ、2026年から住友ゴムはコミュニケーションブランドを『ダンロップ』に統一し、グローバル展開を加速する。したがって、海外で『スミトモ・ラバー』や『ファルケンタイヤ』を用いていた販売会社名は『ダンロップタイヤ』を用いた社名に変更。なお、社名は『住友ゴム工業』から変更はしない。
また、ダンロップの新ブランドステートメントとして『TAKING YOU BEYOND』を策定。これは、挑戦するすべての人々の可能性を広げ、その先へ導く存在であり続けるという想いを込めている。今後は『挑戦を支える安心』、『期待を超える体験』、『限界への挑戦』という3つの提供価値をすべての商品・サービスで体現し、革新的な体験を通じて世界中の人々にポジティブな感情を生み出すことを追求していく。
タイヤだけではない『ダンロップ』の事業も紹介
発表会では、住友ゴム工業の山本悟代表取締役社長のプレゼンテーションだけでなく、英国ミッチェルディーバー・タイヤサービスのグラハム・ミッチェルCEO、ファルケンタイヤ・ヨーロッパGmbHのマルクス・ボグナー社長、そしてスミトモラバー・ノースアメリカのダレン・トーマスCEOという英国、ヨーロッパ、北米の販売会社のトップも、各国の事業戦略などのプレゼンテーションを行うという力の入れようだ。
さらに、発表会のあとの事業展示説明会では、ダンロップの歴史から始まり、新技術や生産革新、モータースポーツといったタイヤに直接関連する事業から、テニスやゴルフ、eスポーツなどのスポーツ事業、社会課題解決事業、新規事業など、『ダンロップはタイヤだけじゃない』ということを実物の展示やスライドによる解説で紹介。

また、ダンロップが『グランツーリスモ』のオフィシャルタイヤパートナーとなったことを記念してデザインされたポルシェ911GT3R、ダンロップ製タイヤを履いてル・マン24時間レースで4年連続優勝を果たしたベントレー4 1/2リッター、同じく日本車で初めて総合優勝したマツダ787Bも展示。さらに『グランツーリスモ』のデモ走行・試遊体験もできた。
展示説明会場にはトークショーのサプライズゲストとして中嶋悟氏が登壇。ダンロップと広告出演契約を結んでいるロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手からもメッセージの動画が送られるなど、『ダンロップ』がグローバル・プレミアムブランドとして進化する姿が、さまざまな面から紹介された。
今後登場してくるであろうダンロップタイヤの新製品にも期待大だが、同ブランドの世界的躍進、そして『タイヤではない』ダンロップの事業にも注目していきたい。



















