【第2世代GT-Rレストア&レストモッドも】『ニスモ・ブランド』強化施策発表!日産ブランド全体の価値向上を目指す

公開 : 2025.12.22 11:45

レストアレストモッド事業も海外へ市場を拡大

前述のように新たなレースカテゴリーで商品を熟成させ、それを例えば『ニスモS』や『ニスモRS』といったハイパーバージョンとして市販化することも計画。また、仕向け地やセグメントを積極的に拡充するため、海外では外部パートナーとのコラボレーションも含めて、新たな価値を創出していく。

日産本体とは違い小回りが効くNMCならではのやり方で、プロトタイプ製作、レースの場に実戦投入、その技術的フィードバックから『サーキットで磨かれたクルマ』を市販化する。その具体例は、おそらく来年の東京オートサロン2026で発表されるはずだ。

第2世代GT-R(R32/R33/R34)を中心としてレストア、ヘリテージ関連ビジネスを展開。
第2世代GT-R(R32/R33/R34)を中心としてレストア、ヘリテージ関連ビジネスを展開。    平井大介

3つめは、ヘリテージ・レストア事業。ニスモでは第2世代のGT-R(R32/R33/R34)を中心としてレストア、ヘリテージ関連ビジネスを展開している。ニスモが製作したヘリテージパーツによるレストア、エンジンチューンやボディ補強などによるレストモッドなども手がけている。レストアビジネス市場は、現在グローバルで33.4億ドルの規模があり、2032年には79.5億ドルの規模に、日本でも2億ドルの規模に成長すると予測されている。

いまや第2世代のGT-Rは約半数が米国をはじめオーストラリアや英国などの海外で取り引きされており、実際、ニスモにレストアを依頼する海外のオーナーも少なくないという。NMCではパーツ販売事業の対象車種を増やし、海外の対象地域も拡大していくということだ。

今年6月にNMCの新社長CEOに就任した真田裕氏は、「ニスモは日産車のワクワク感と革新性を一層高めています。今後は日産の他商品ラインナップにも、そのスタイルとワクワク感を注入していきます」と語っており、ニスモのこれからに注目したい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事