【BMW M2 CS比較試乗 傑作を超えるか?(1)】F90型M5 CS、E46型M3 CSLと「CS」三つ巴!

公開 : 2026.01.24 18:05

僅かにオフセットしたペダル

M2 CSのドアを開くと、完璧なドライビングポジションにあるM5 CSとほぼ同じ、カーボン製バケットシートが迎えてくれる。だが、ペダルが僅かにオフセットし、右足の動きが制限されている。シートの取付け角度も、少し急すぎる。

ステアリングホイールはアルカンターラ巻き。直系はやや大きい。それでも、背もたれが固定されたバケットシートが載る、M3 CSLより望ましい運転姿勢を取れる。

BMW M3 CSL(E46型/2003〜2004年/英国仕様)
BMW M3 CSL(E46型/2003〜2004年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

M3 CSLの内装は、徹底的にシンプル。ドライブモードを細かく変更できるタッチモニターや、鮮やかなアンビエントライトが登場する以前だから当然だろう。ドアの内張りは、一切無駄のない造形のカーボン製だ。

あるのは、6速セミATの変速とスタビリティ・コントロール、アクセルレスポンスを調整する物理ボタン。設定に迷うことはない。人工音もないから、咆哮を直で浴びれる。

超絶水準のパフォーマンス

M3 CSLは、孤高の直列6気筒・自然吸気エンジンの荒々しい特性と、セミATの容赦ない変速を、強烈な一体感で謳歌するため生まれた別次元のMモデルといえる。

M5 CSは、現代的なMモデル像を追求しつつ、パフォーマンスは超絶水準。635psを繰り出すV8ツインターボと可変式四輪駆動システムの恩恵で、アウトバーンを疾走する超特急から、ワインディングを暴れまわるドリフトマシンまで、個性は変幻自在だ。

BMW M5 CS(F90型/2021〜2023年/英国仕様)
BMW M5 CS(F90型/2021〜2023年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

果たして、ここ25年間のベストMと呼べるM3 CSLとM5 CSに、M2 CSの運転体験は勝るだろうか。凌駕は無理かもしれないが、匹敵すると筆者は予想する。

この続きは、BMW M2 CS比較試乗 傑作を超えるか?(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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