【BMW M2 CS比較試乗 傑作を超えるか?(1)】F90型M5 CS、E46型M3 CSLと「CS」三つ巴!

公開 : 2026.01.24 18:05

徹底した軽量化で1385kgへ削ったE46型M3 CSL 4.4L V8ツインターボで超絶パフォーマンスを誇ったF90型M5 CS 最新G87型M2 CSの魅力と能力を、UK編集部が3台の比較で探る

傑作のM3 CSLとM5 CSでM2 CSを探る

新しいG87型BMW M2 CSは、Mモデルの中でも特別な1台だと思う。2025年の英国ベスト・ドライバーズカー選手権(BBDC)では評価が伸びなかったが、時間をかけてグレートブリテン島北部の湖水地方で堪能していれば、結果は少し違っていたはず。

筆者の直感を裏付けるには、相応な評価のモデルと乗り比べるのがいい。「コンペティション・スポーツ」、CSを名乗るのに相応しいことも、明らかにできる。

右からBMW M3 CSLとBMW M2 CS、BMW M5 CS
右からBMW M3 CSLとBMW M2 CS、BMW M5 CS    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

5年モノのF90型M5 CSと、23年モノのE46型M3 CSLと一緒の小旅行なら、休み明けの月曜日でも大歓迎だ。気は早いが、今年のクリスマスプレゼントで1台を選べるなら、読者はどれにするだろう? 中古の2台は、入手できる機会が限られるけれど。

英国にあるM3 CSLは、2003年の生産終了後に約350台まで増えたが、現在は300台を下回る。M5 CSは、1番多かった時期でも50台以下。最近はコレクターズアイテムと化しているが、車庫に飾っておくだけではもったいない。

徹底した軽量化で車重は1385kg

徹底した軽量化が図られたM3 CSLのフロントバンパーは、複合素材製。カーボンファイバー製のスプリッターが前端を飾り、落ち葉を盛大に吸い込みそうな丸いインテークが開いている。スパルタンな出で立ちが、気持ちをうずかせる。

ボンネットはアルミ製で、バケットシート・シェルはFRP製。E46型の時代には、現実的な価格でカーボン製にすることが難しかったのだろう。ブレーキディスクはスチール製だが、これも同じ理由だと思う。

BMW M3 CSL(E46型/2003〜2004年/英国仕様)
BMW M3 CSL(E46型/2003〜2004年/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

ルーフパネルは、BMWの量産モデル初となるカーボン製。アルミホイールは鍛造品だ。それ以外にも余分な重さが省かれ、通常のM3より110kg軽い1385kgを実現している。

M3 CSLを彷彿とさせるダックテール

M5 CSの軽量化はそこまで入念ではないが、ゴールド・ブロンズに染められた鍛造ホイールは工芸品のよう。ボンネットはカーボン製で、裏面にM5 CSと刻まれ、開くのが楽しみになる造形美を隠している。

ブレーキディスクはカーボンセラミック。実測値での車重は1940kgあり、通常のM5 コンペティションより70kg削られているが、軽くはない。

BMW M2 CS(G87型/英国仕様)
BMW M2 CS(G87型/英国仕様)    ジャック・ハリソン(Jack Harrison)

M2 CSのルーフもカーボン製。トランクリッドもカーボン製で、M3 CSLを彷彿とさせるダックテール・スポイラーが生えている。ホイールは、こちらもゴールド・ブロンズの鍛造品。内装にも手が加えられ、通常のM2より30kg軽い1700kgに収まる。

オプションのカーボンセラミック・ブレーキとMパフォーマンス・マフラーを組めば、もう少しダイエットできる。理想ほど軽くはないが、1675kg位にはなるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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