ソニー・ホンダ『アフィーラ』市販に向けた最終章 クルマ視点だけで評価すべきではない エンタメ満喫のためのレベル4
公開 : 2026.01.12 12:05
CES2026において、ソニー・ホンダモビリティが。SUVスタイルの『アフィーラ・プロトタイプ2026』を世界初公開しました。『アフィーラ1』の市販も迫る中、国内で実車取材も経験している森口将之が解説します。
日本での販売は来年以降
ソニー・グループとホンダの合弁によって新しい自動車会社『ソニー・ホンダモビリティ(SHM)』が設立されたのは2022年。
翌年1月に米国ネバダ州ラスベガスで開催されたCES2023で、『アフィーラ』というブランドとともにプロトタイプを発表すると、次の年にはプロトタイプの進化形、2025年には市販型となる『アフィーラ1』をお披露目と、常にCESを発表の場に選んできた。

そして先頃開催されたCES2026でも、SHMは新しい話題を提供してきた。SUVスタイルの『アフィーラ・プロトタイプ2026』を世界初公開するとともに、アフィーラ1の最新状況やパートナーコラボレーションを紹介してきたのだ。
ただしアフィーラ1は、生産を行う米国で今年納車が始まる予定であり、日本での発売は来年とのこと。プロトタイプを含めて、実車を見た人は限られているだろう。
僕は去年の初め、完成したばかりの銀座ソニーパークの屋上にアフィーラ1の実車が展示されていたのを機に、デザイナーに取材をしたことがあるので、そのとき得られた情報を交えながら、アフィーラが目指す道を自分なりに綴っていきたい。
まずエクステリアについては、近年のクルマは装飾過多になっていたことから、シンプルな美しさを目指したそう。
この流れの中で出てきたのが、デザインコンセプトの『オーバル』で、キャビンをブラックアウトし、そのまわりをボディが包み込むような形とするとともに、余計なノイズを入れないことを心がけたという。
それでいて新しいプロトタイプを含め、ADAS関係のセンサーをルーフ前端に置いているのは、なるべく高いところに置くのが理想的という答えだった。
もはやウォルト・ディズニーレベル
インテリアは、全幅にわたるワイドなディスプレイ、メーターの視認性を考えたヨーク型ステアリングが目を惹くものの、こちらも余計な装飾がない、すっきりした造形だ。
ディスプレイに並ぶアイコンは、運転席側にドライバーが操作する機能を並べるなどゾーン分けし、後席ではゲーム、助手席では映画など、シートごとに好みのコンテンツを楽しむことができる。

でも、取材でもっとも印象に残っているのはオーディオだ。
ソニーの立体音響技術を使った『360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)』を搭載しており、『ドルビーアトモス』にも対応。
ドアやピラーだけでなくシートのヘッドレストにもスピーカーを内蔵し、通常はトランクなどに置くサブウーファーはセンターコンソールに内蔵した。
試聴させてもらうと、音が自分のまわりを駆け巡るような感覚で、映画館にいるかのような臨場感だった。他のプレミアムブランドのオーディオシステムと比べて良い悪いというレベルではなく、次元が違う。
ご存知の方も多いとは思うが、今のソニーはものづくりだけの会社ではない。売上高のトップはゲーム&ネットワークサービスであり、音楽や映画を含めたエンターテインメント部門で、グループの売り上げの半分以上を占める。
先月も『スヌーピー』でお馴染みのピーナッツの知的財産保有会社を子会社にするというニュースがあったばかり。『鬼滅の刃』の世界的な大ヒットで、エンタメ界の巨人、ウォルト・ディズニーに時価総額で肉薄というところまできている。


















