次世代 フォルクスワーゲンID.ポロ 210psの試作車へチョイ乗り 高い期待へ応えられる?

公開 : 2026.01.05 18:05

EV世代のポロが完成間際 航続は最長450km レトロモダンなモニターのグラフィック 優れた遮音性と衝撃吸収性 意外なほど上質な走り UK編集部が試作車へチョイ乗り

IDでは最も従来の期待へ応える仕上がり?

電動の「ポロ」がやって来た。バッテリーEVのサブブランド、「ID」を掲げる近年のフォルクスワーゲンでは最も、従来の期待へ応える仕上がりになりそう。熟成感ある運転体験に、約2万2000ポンド(約449万円)からという、現実的な英国価格まで。

ID.ポロは、フォルクスワーゲン・グループの別ブランド、クプラのラヴァルと関係性が深い。小型EV用プラットフォーム、MEB+を共にベースにするだけでなく、駆動用モーターとバッテリーも共有する。スケールメリットを得るために。

フォルクスワーゲンID.ポロ(プロトタイプ)
フォルクスワーゲンID.ポロ(プロトタイプ)

欧州でも重要な小型車市場は、ルノー5 E-テックにミニ・クーパー、ヒョンデ・インスターなどの登場で競争が激化。開発の迅速化とコスト低減による低価格化は必至で、ID.ポロを含めた4モデルが、スペインに構える工場の同一ラインで生産されるという。

フォルクスワーゲンは、バッジを張り替えただけのクルマではないと主張する。シャシー開発には、ブランド独自の達成目標が設定された。

VWらしい端正なボディ 航続は最長450km

正式発表前で派手なラッピングがボディを覆っていても、コンセプトカーのID.2 オールへ酷似したスタイリングは明らか。ホイールアーチのラインに太いリアピラーなど、フォルクスワーゲンらしく端正。空気抵抗を示すCd値は、0.26とのこと。

全長は4053mmで、従来から21mm短縮。全幅は1816mm、全高は1530mmある。ホイールベースは2600mmで、48mm伸ばされた。

フォルクスワーゲンID.ポロ(プロトタイプ)
フォルクスワーゲンID.ポロ(プロトタイプ)

駆動用モーターは、新世代のAPP290ユニット。最高出力は115psから210psまでの3段階の他、ID.ポロ GTIの226psも設定される。駆動用バッテリーも新構造で、37.0kWhのLFPユニットか、52.0kWhのNMCユニットが用意される。

航続距離は、容量の小さい方で最長299km。大きい方では450kmがうたわれる。急速充電は130kWまで。車重は1500kg前後に収まるという。

レトロモダンなモニターのグラフィック

インテリアも布でカモフラージュされていたが、後席側の空間が5 E-テックより広いことは間違いなさそう。荷室も435Lの大容量だ。

ダッシュボード上には、大きなメーター用モニターとタッチモニター。ステアリングホイールのスポーク部分には、複数のボタンが並んでいた。エアコンやオーディオは、実際に押せるハードスイッチで操作できるらしい。

フォルクスワーゲンID.ポロ(プロトタイプ)
フォルクスワーゲンID.ポロ(プロトタイプ)

モニターのグラフィックは、レトロモダン。初代ゴルフを模したメーターや、カセットデッキのようなオーディオが描かれる。想像以上に、印象は良かった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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