ソニー・ホンダ『アフィーラ』市販に向けた最終章 クルマ視点だけで評価すべきではない エンタメ満喫のためのレベル4

公開 : 2026.01.12 12:05

『グランツーリスモ』のポリフォニー・デジタルと共創

CES2026での発表では、プロトタイプ以外の紹介にも注目した。

たとえば運転支援領域では、ADAS技術を継続的に強化し、最近自動運転界隈で話題のE2E(エンドツーエンド)型への進化を図るとのことで、将来的にはレベル4相当の技術を目指すという。

ポリフォニー・デジタルを始め社外クリエイターとも共創していく。
ポリフォニー・デジタルを始め社外クリエイターとも共創していく。    ソニー・ホンダモビリティ

もちろん他のカーメーカーもレベル4は目指しているかもしれないが、アフィーラのバックには豊富かつ上質なエンタメコンテンツがあるわけで、ドライバーもそれを満喫できるようにするためのレベル4であるというビジョンが大きく異なる。

もうひとつ、社外のクリエイターとともにモビリティの可能性を拡張していく取り組みである『アフィーラ共創プログラム』にも興味を持った。

すでにドライビングゲーム『グランツーリスモ』を制作するポリフォニー・デジタルがモーターサウンドの開発に関わっているが、今後は車内エンタテインメントの開発に必要な情報を公開していくことで、革新的な車内アプリケーションや外部サービスなどが構築できるようにしていくそうだ。

アフィーラについてはSNSなどで、デザインに驚きがない、電気自動車は失速しているなどの反響を見る。クルマ視点ではそういう評価になるかもしれない。

しかし多くのドライバーは車内でオーディオを楽しむし、パッセンジャーは映画やアニメを見ることもあるはず。ソニーはこうしたエンタメコンテンツの宝庫であり、オーディオビジュアル技術も卓越している。

そこがホンダと組んで理想の移動空間を作り上げた。それがアフィーラだと考えており、CES2026の発表はその理想に向けて、着実に歩みを進めているという印象を抱いた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。

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