クルマは走ってナンボ 雨の峠を攻めるアストンにベントレー ツール・オブ・ウェールズ(1)
公開 : 2026.01.11 17:45
参加者で優勝を決める英国のコンクール・デレガンス 雨の山道を攻めるクラシックカー ボディや内装が汚れてもお構いなし クルマは走るためにある UK編集部が由緒あるイベントへ潜入
もくじ
ー参加者で優勝を決めるコンクール・デレガンス
ー雨の山道を攻めるクラシックカー
ーアストン マーティン LM8(1932年式)
ーベントレー・コーニッシュ(1977年式)
ーシトロエンDS 21 デカポタブル(1971年式)
参加者で優勝を決めるコンクール・デレガンス
極上のクラシックカーを審査するコンクール・デレガンスは、少し不思議な世界かもしれない。参加者は、往々にしてオークションとレストアに多額を費やし、部品探しや歴史の裏付けへ時間を割く。オイルまみれになるオーナーも少なくない。
かたや審査する方は、スーツとハットで着飾り、優雅に状態を確認する程度。実際に走らせることは殆どない。だが、英国の権威ある「コンクール・オブ・エレガンス」は違う。参加者自ら優勝車「ベストインショー」を決めるのだ。

雨の山道を攻めるクラシックカー
さらに、ペブルビーチ・コンクール・デレガンス以上に公道を走らせ、本来の性能を解き放つことも推奨されている。そのロードトリップ「ツール・オブ・ウェールズ」は、グレートブリテン島西部のウェールズ州を中心とし、4日間に及ぶ。
風光明媚なワインディング、ブラック・マウンテン峠の走破やヒルクライムレース、モーガンの工場見学など、内容は盛り沢山。磨き込んだクラシックカーで、雨の山道を攻めるのは躊躇しそうだが、クルマは走るためにあると楽しむオーナーは多い。

審査は走り終えた後、ロンドン西部に位置するハンプトン・コート宮殿で開かれる。筋金入りのカーマニアたちは、ボディやインテリアが汚れてもお構いなし。今回は、2025年のノミネート車両と、その粋なオーナーをご紹介しよう。
アストン マーティン LM8(1932年式)
オーナー:マーク・フィッシャー氏
彼のアストン マーティン LM8は、1932年のル・マン24時間レースで7位入賞。その前年にも完走しており、今は設定のないビエンナーレ・カップを受賞している。「これはLM9やLM10と並ぶ、3台のワークスマシンの1台です」。フィッシャーが説明する。

LM8を購入後、ビエンナーレ・カップの優勝トロフィーを彼は探した。「当時の写真が載っていた本の著者へ尋ねましたが、わかりませんでした」。しかし、英国のとあるディーラーが所在を把握しており、入手できたそうだ。
フィッシャーは、2025年のル・マン・クラシックへ出場している。「最高の経験でした。180km/hで土砂降りの中を走った時は、怖かったですよ。ライトも明るくないですから。でも楽しかったです。もちろん、公道を走るのも最高です」
ベントレー・コーニッシュ(1977年式)
オーナー:ブラッド・ベイカー氏
「定年して、クラシックカーレースに出ようと思ったんです」。と話すベイカー。「最初はレンタカーを使っていたんですが、故障をきっかけにクルマを買おうと決めました。税金が掛からない古い年式が良いと知人から聞き、ベントレーを選んだんですよ」

「これまで8000km位走りましたが、燃費を気にしなければ、信頼性が高くて快適です。これはファクトリー・レーサーで、オリジナル状態にあります」
マセラティ250Fも所有する彼が、コーニッシュの素晴らしさを認める。「自分はコレクターではなく、ユーザー。運転は上手ではないですが、こんなクルマが走る様子へ見惚れてしまう人は多いでしょう。子どもの頃の夢を、叶えているようなものです」





























































































































