マセラティMCプーラ・チェロ MC20から継承されたスーパースポーツのDNA 進化と真価を検証
公開 : 2026.01.29 12:05
コルサもいいけれど、真価はGTにあり
せっかくのサーキット試乗なので『コルサモード』を選び、滑りはじめるあたりまでペースを上げてみたのだが、その際の挙動も見事だった。
ハンドリングは弱アンダーでピタッと安定しており、突然フロントタイヤが喰ってスナップするようなことがない。中速コーナーの進入で少しスロットルを戻すとジワッとリアが流れ、ゼロカウンターの領域でほど良いコーナリングが楽しめる。

ドライブトレインが重かったり、限界域のハンドリング特性が曖昧になりがちな屋根開きのミドシップ車では、思った以上にテールが流れることも珍しくない。だが、MCプーラ・チェロの場合は、ダラーラ設計のカーボンモノコックがサーキットレベルの速度域まで完璧にカバーしてくれているのだ。
一方のネットゥーノV6は、コルサモードではウェイストゲートを含めた音が逞しくなる。さらにスロットルも若干早開き気味になるのだが、ターボのツキの悪さは一切ない。過給エンジンでありながら11:1の高圧縮比を実現させたプレチャンバー燃焼の真価が、全回転域におけるスムーズなパワーデリバリーに効いているのである。
今回はサーキット試乗ゆえ熱い走りの話になってしまったのだが、それでもチェロの真価がグランドツーリングにある、という評価は変わらない。現代マセラティが誇る快適なスーパースポーツが、純粋な内燃機関モデルとして延命したことを素直に喜びたい。


















































