ポルシェの技術革新は止まらない! ハイブリッド『911GTS』に感服 高まるターボSへの期待【スーパーカー超王が斬る】

公開 : 2026.01.28 11:45

1964年から生産がスタートした初代から数えると、第8世代となる現行992型の『ポルシェ911』。そのGTSにスーパーカー超王こと山崎元裕が試乗します。軽量設計のマイルドハイブリッドシステムに注目です。

第8世代となる現行992型

1964年から本格的な生産がスタートした初代モデルから数えると、実に第8世代となる現行992型の『ポルシェ911』。

それが発表されたのは2018年11月のことだったが、ポルシェはその商品性をさらに高い領域へと導くために、2024年から大幅なマイナーチェンジを実施。以後992型911には、『922.2』とも『セカンドフェイズ』とも呼ばれる魅力的なニューモデルが続々と誕生した。

今回の取材車は現行992型の『ポルシェ911GTS』。
今回の取材車は現行992型の『ポルシェ911GTS』。    平井大介

ポルシェにとって911シリーズは、伝統の作であると同時に、スポーツカーブランドを象徴するモデルでもある。したがってカスタマーには、そのラインナップから自分の趣味や志向に合ったモデルを選ぶうえで、幅広い選択肢が与えられる。

搭載エンジンはもちろんのこと、クーペ、カブリオレ、タルガから構成されるボディバリエーション。オーソドックスなRWDと4WDという駆動方式の選択。そしてMTとPDKというミッションの違い。そのすべての組み合わせが実現しているわけではないが、これだけの選択が可能なスポーツカーはほかにはない。

軽量設計のマイルドハイブリッドシステムを搭載

最新の992.2型911へと話を戻そう。

続々とニューモデルが発表されていく中で、これまで最も気になる存在だったのが、ポルシェ自身が『Tハイブリッド』と呼ぶ、軽量設計のマイルドハイブリッドシステムを搭載した、新型『911カレラGTS』だった。

ポルシェが『Tハイブリッド』と呼ぶ、軽量設計のマイルドハイブリッドシステム搭載。
ポルシェが『Tハイブリッド』と呼ぶ、軽量設計のマイルドハイブリッドシステム搭載。    平井大介

そのパワーユニットの核となるのは、それまでの3Lから3.6Lに排気量を拡大した水平対向6気筒DOHCエンジンで、新たに電動式のターボを採用。さらに組み合わされる8速PDKには、54psの最高出力を発揮する駆動用モーターが内蔵されることになった。

参考までに、このシステム全体が発揮する最高出力と最大トルクは、それぞれ541ps、610Nmという数字。これは『カレラS』のそれに対して最高出力では61psものエクストラを持つもので、一方その車両本体価格は、今回の試乗車と同じクーペのRWDモデルとの比較では、わずか140万円高にすぎない。コストパフォーマンスの第一印象は、なかなかに魅力的だ。

フルバケットシートのホールド性は抜群

リアエンドに備わる『911カレラGTS』のエンブレムや、ドアのボトムで控えめにその存在を主張する『GTS』のデカール、そしてほかの911カレラとは異なり、フロントのバンパースポイラーの左右にあるエアインテークのブレードが縦方向になるなど、GTS独自のディテールを確認し、さっそくそのコクピットへと身を委ねる。

試乗車にはオプションのフルバケットシートが装備されており、乗降性にはやや難しさが伴うものの、その姿からも想像できるようにホールド性は抜群というほかはない。

試乗車にはオプションのフルバケットシートが装備されている。
試乗車にはオプションのフルバケットシートが装備されている。    平井大介

メーターパネル、センターディスプレイの視認性やスイッチ類の機能性も素晴らしく、これならば走行中の視線移動は最低限で抑えることが可能だろう。

ちなみにこのGTSにはリアシートは備わらない。乗車定員は2名だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。
  • 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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