1960年代伝説のレーシングカー『ローラT70』が現代に復活! 公道走行も可能、500ps超のV8をMTで 車重は900kg以下

公開 : 2026.04.03 11:45

1960年代に名を馳せた英国のレーシングカー、ローラT70が現代に復活。507psの公道用V8スーパーカーと、537psのレース仕様が用意され、16台限定生産となります。いずれも車重は900kg以下です。

公道用とレース仕様を用意

英国のレーシングカーメーカーであるローラは、名高い『T70』を最高出力507psの公道走行用スーパーカーとして蘇らせた。

この『T70S GT』は、1969年のデイトナ24時間レースでワンツーフィニッシュを飾ったMk3BのT70を再構築したモデルで、自然吸気のシボレー製6.2L V8エンジンとヒューランド製6速マニュアル・トランスミッションを搭載している。

ローラT70S(レース仕様)
ローラT70S(レース仕様)    ローラ

ローラのティル・ベヒトルスハイマー会長はAUTOCARの取材に対し、「単なるコンティニュエーション(継続、復刻)モデルにはしたくありませんでした。そういうモデルはもうやりすぎだと感じています」と語った。

そのため、T70S GTのトランスミッションはサーキット走行時にシーケンシャルモードに切り替え可能で、ケーニグセグCC850に採用されたオートマチック/マニュアル複合式トランスミッションと同様の仕組みとなっている。

流線型のボディを支えるのはアルミニウム製シャシーであり、乾燥重量わずか890kgを実現している。これにより、T70S GTのパワーウェイトレシオは1トンあたり570psと、ランボルギーニレヴエルトのような最新スーパーカーと同等だ。0-100km/h加速タイムは2.9秒、0-200km/h加速は9.3秒とされる。

サスペンションは、前後ともにダブルウィッシュボーンと車高調整可能なコイルオーバーを採用した。

独自の複合ボディ採用

一方、サーキット専用モデルの『T70S』は、当時のオリジナル車両が使用していた5.0Lのシボレー製V8エンジンとヒューランドの5速トランスミッションを装備する。6.2Lのロードカーよりも出力が高く、537psを発生する。乾燥重量は860kgと軽く、パワーウェイトレシオは1トンあたり625psに達する。これにより、0-100km/h加速2.5秒に短縮され、最高速度は327km/hとなる。

ベヒトルスハイマー氏は、「サーキット専用モデルはオリジナルとまったく同じです。プロトタイプにはFIA HTP(ヒストリック・テクニカル・パスポート)の書類が付きます。このレース仕様の車両はすべて、FIAの書類付きで納車され、ヒストリックレースへの出場資格を得られるでしょう」と語った。

ローラT70S(レース仕様)
ローラT70S(レース仕様)    ローラ

ボディワークは植物廃棄物と玄武岩の繊維を組み合わせた複合素材で、接着剤には一般的な石油化学由来ではなく、サトウキビ由来の樹脂を使用している。ローラによると、自社開発したこの新素材はグラスファイバーよりも強度が高く、カーボンファイバーよりも優れた仕上げになるという。

「クルマの性能には影響しませんが、製造の持続可能性には多大な影響を与えるでしょう」とベヒトルスハイマー氏は述べた。

「ローラは、世界初の100%天然複合材料の創出に成功しました。石油化学成分は一切含まれておらず、これまでにそのような試みはなかったと確信しています。少なくとも自動車業界では初めてでしょう」

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

おすすめ記事