ホンダらしさ溢れる! 新型『CR-V』は究極のオールラウンダー 世界で一番売れているがゆえに失敗できないフルモデルチェンジ

公開 : 2026.04.02 12:35

2月26日に日本でも発売開始となった6代目『ホンダCR-V』。本稿では、発表前取材、雪上試乗会、そして今回の公道試乗会取材を通じて、『CR-Vのキャラクター』、そして『ホンダらしさ』を編集部ヒライが探ります。

究極のキープコンセプト

2月26日に日本でも発売開始となった、6代目『ホンダCR-V』。初代デビューは1995年で、昨年30周年を迎えた。ワールドワイドで販売され、『世界で一番売れているホンダ車』である。

本稿では、発表前取材会、雪上試乗会、そして今回の公道試乗会取材を通じて理解した、『CR-Vのキャラクター』、そして『ホンダらしさ』を探ってみたい。

2月26日に日本でも発売開始となった、6代目『ホンダCR-V』。
2月26日に日本でも発売開始となった、6代目『ホンダCR-V』。    平井大介

日本はZR-Vの存在もあり水素燃料のFCEVが先行していたが、今回、ハイブリッドモデルも導入されている。そのコンセプトは『究極のオールラウンダー』だ。

快適性、走り、ユーティリティ、走破性の全てにおいて向上しているとのことだが、先に結論を書けば、究極のオールラウンダーとはつまり究極のキープコンセプトである。世界で一番売れているだけに、失敗の許されないフルモデルチェンジなのだ。

パワートレインはホンダがe:HEVと呼ぶハイブリッドで、2L直噴アトキンサイクルDOHCエンジンと2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせたもの。これまでとの違いは、走行用と発電用モーターを同軸配列していたものを平行軸に変更。ホンダでは初めてロックアップ機構、つまりエンジンのみの駆動を高速のみから低速(緩加速、登坂)にも加えている。

スペックはエンジンが148ps/183Nm、モーターが184ps/335Nmと、ホンダ・アコードのそれとほぼ同じだが、FFであるアコードに対し、CR-VはAWDもある。車両重量はアコードが1580kg、CR-VはFFでも1750kg、AWDは1800kg(RS)~1830kg(RSブラックエディション)と、比較の上ではだいぶ重い。

もちろんボディタイプは違うが、この重量差がクルマのキャラクターに現れていた。アコードでこのパワートレインを試乗した時は、想像以上の速さに驚いたのだが、まずは『RSブラックエディション』で走り始めたCR-Vは、重量どおり、決して速いという印象ではなかったのだ。

足まわりがちゃんと動いている

しかし街中、高速道路を走っていて、そういった重さを感じる場面はあるものの、ボディ剛性が高いからか、足まわりがちゃんと動いて処理している印象。これは雪上試乗会でも感じたのだが、乗り味も室内の静粛性も全体的に上質感がある。

高速道路でアクセルペダルを強めに踏んだところ、エンジン音がそれなりのボリュームで聞こえてきた。わざと多めに入れている? とその時は気に留めていなかったが、試乗後聞いたら、これはプレリュードでも採用されている疑似サウンドだった。

ホンダがe:HEVと呼ぶ、2L直噴DOHCエンジンと2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせたハイブリッドを搭載。
ホンダがe:HEVと呼ぶ、2L直噴DOHCエンジンと2モーター内蔵電気式CVTを組み合わせたハイブリッドを搭載。    平井大介

RSに乗り換え、今度は試乗推奨コースとなっているワインディングロードを走ることに。すると、この大柄のSUVがよく走ることに驚かされた。

足が動いていることにより、コーナーでもちゃんとクルマが付いてくる印象。もちろん毎日ワインディングを走りたくなるスポーツカーキャラではないものの、少なくとも億劫になることはない。疑似サウンドも含めて、どこかスポーツカーっぽさがあるのが、ホンダらしいなぁと乗っていて感じた。

試乗後、エンジニアの方にその印象を伝えると、スポーツカーというより、ホンダは常に意のままに乗れる感覚を重視しているという。その感覚を筆者が、スポーツカーっぽいと感じたわけだ。

ボディ剛性の高さは剛性接着剤の積極採用があり、その結果、足まわりが動きやすくなっているそう。また、路面から高周波が入力される場合はダンパーのサブバルブが開き、オイル流量が増えることでさらに足まわりが動きやすくなっている。

他にも、話を聞いているとドライバーに楽しんでもらうべく全体的に底上げをしたという印象で、だんだんとCR-Vにどんなキャラを持たせようと思っているかが伝わってきた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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