共通点はジウジアーロ!旧車オーナーが1週間乗ってみた(後編)【帰ってきたヒョンデ・アイオニック5長期レポート #10】

公開 : 2026.04.02 17:05

編集部では2024年夏からヒョンデのEVを長期レポート中。現在は3台目となるアイオニック5が、編集部の動力源として活躍しています。今回は旧車オーナーでもあるライターの高桑秀典に、約1週間レポート車を託してみました。その後編です。

アイオニック5が初めてのBEVドライブ

筆者の旧車仲間であるWさん(57歳)にとって、今回の『ヒョンデ・アイオニック5ラウンジ』試乗が初のBEVドライブとなった。

以前、日産リーフの助手席で横浜から都内に移動した程度で、これまで自分でBEVを運転したことがないというWさん。そこで筆者の手元で約1週間預かっていたこともあり、AUTOCAR JAPANの長期レポート車であるアイオニック5を試しにドライブしてもらったのだ。

筆者の旧車仲間であるWさんが所有するイスズ・ベレットとレポート車のアイオニック5。
筆者の旧車仲間であるWさんが所有するイスズ・ベレットとレポート車のアイオニック5。    高桑秀典

「知り合いのリーフ・オーナーが飛ばす人だったので、随分凶暴なクルマだなぁと思っていました(笑)。オーナーがアクセルを盛大に踏むとその瞬間に身体が後ろに動き、助手席にガツンと押しつけられました。アイオニック5でも、当初それを覚悟していましたが、全く違いましたね」

どう違ったのかというと、アイオニック5では身体が後ろに動かなかったというのだ。

「アイオニック5はアクセルをワッと踏んでもクルマの動きに一瞬タメがあるような感じで、そこからいいタイミングでウッと前に出ていくので、身体が後ろに持っていかれないんですね。運転姿勢こそ変わりませんが、窓の外の景色が物凄いスピードで流れていくので新鮮でした」

走行時の静かさも印象

BEV初ドライブとなったWさんにとって、走行時の静かさも印象的なものとなった。

「助手席で体験したリーフも静かでしたが、自分で運転すると、よりBEVの静かさがわかりますね。タイヤが走行中に発するロードノイズが少しだけ聞こえましたが、車内に音が入ってこないので、とにかく静かでした。後席に座った人は、すぐさま寝てしまうと思います」

これまでBEVを運転したことがなかったWさんにとって、何もかもが新鮮な体験となった。
これまでBEVを運転したことがなかったWさんにとって、何もかもが新鮮な体験となった。    高桑秀典

Wさんは毎日満員電車に揺られて通勤するようなサラリーマン生活は送っていないが、アイオニック5を運転しながら大企業のオフィスにいるみたいとも思ったそうだ。

「グレーっぽい内装色のせいかもしれませんが、クルマの車内という感じではありませんね。今どきはオフィスの椅子もレカロだったりするので、まさにそんな雰囲気です。でもこれがオールブラックだったら印象も違ったでしょうね」

それを聞いて、確かにアイオニック5のインテリアは仕事がはかどる空間だと筆者も激しく同意してしまったことを記しておく。

以前ジウジアーロがデザインしたクルマを数台所有

Wさんは、少し前まで外装色がグリーンで丸目ライト&MT仕様のイスズ117クーペと赤いフィアット・パンダ CLX(初代)を同時所有していた。そう、いずれもジョルジェット・ジウジアーロがデザインしたクルマだ。

1976年式となる117クーペのホイールは、ジウジアーロがデザインしたメルバのスカッキエーラ(マエストロのサインが彫られているファン垂涎のアイテム)で、クルマ本体のみならずホイールまでジウジアーロ作品にするという徹底ぶりだ。

熱心なジウジアーロ・ファンだが、イスズ・フリークでもあるので現在はベレットを愛用。
熱心なジウジアーロ・ファンだが、イスズ・フリークでもあるので現在はベレットを愛用。    高桑秀典

その前は、イスズ・ピアッツァと角目ライト&AT仕様の117クーペをまとめて愛用していたので、この時期もジウジアーロ愛が炸裂していたといっていい。

今はイスズ・ベレットとSUVのイスズ・ビッグホーンに乗っており、昨今のクルマは使っていないが、そんなWさんだからこそアイオニック5のインテリアで気になった部分があった。

それは何かというと物理スイッチがたくさんあることで、タッチパネル全盛の時代にボタンがズラリと並んでいるとワクワクドキドキすると話してくれた。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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