まるで原寸大ホットホイール AC 3000ME & TVRタスミン(1) 初代オーナーはピーター・ウィラー 履歴も稀有な共通点
公開 : 2026.05.09 17:45
ホットホイールを原寸大へ拡大したよう
少なくとも、自動車雑誌の評価は良かった。製造品質は低くなく、運転体験は洗練され、スタイリングは充分カッコよかった。
ACカーズへ暗雲が立ち込め始めていた1983年、ハーロックは自社の工場を54番目にラインオフした、純白の3000MEの名義を自分へ変更している。現オーナーはクリストファー・ベイリー氏で、走行距離は4万kmを超えたばかりと短い。

マグネシウム製ホイールは14インチ。前後のフェンダーが筋肉質に膨らんだ、ホットホイールを原寸大にしたような雰囲気へ、ベイリーは惹かれると話す。ドアを開くと、幅の広いサイドシル。この内側へ、ラジエーターと繋がる冷却ホースが収まる。
キャビンは、居心地に優れる。クロス張りのシートの間から、シフトレバーが突き出ている。ハンドブレーキ・レバーは、フォード由来。ブラックのメーターパネルには、6枚のスミス社製メーターが並び、エアコンの操作パネルも仕上がりは良い。
右足の角度とともに溢れ出す豊満なトルク
ステアリングホイールは正面中央に位置し、運転姿勢は完璧。だが濡れた路面では、アクセルオフ時のオーバーステアが激しいと聞いている。生憎、今日は土砂降りの雨だ。
パワーアシストの備わらないステアリングは、アクセルペダルを踏み込むと軽くなる。それ以外の操縦系も重すぎない。ゲートが狭い5速MTは、リンクへスプリングが備わらず、ギア選びには慎重さが求められる。稀に、4速へ入りにくい。

V6エンジンのサウンドは勇ましいが、速度域の上昇とともに走行音へ紛れていく。1番耳へ届くのは、ギアの唸り。右足の角度を深めると、豊満なトルクが溢れ出す。当時のAUTOCARの計測では、0-97km/h加速を6.5秒でこなした。
この続きは、AC 3000ME / TVRタスミン(2)にて。




































































































































