ピュアな運転体験へ没入 グラディエーター 10HP(2) 家族を結びつけるクラシック 「ガソリン車が走り続けられる限り、受け継がれて欲しい」
公開 : 2026.05.10 17:50
現代と同じペダル配置で戸惑いは少ない
筆者が、1900年代前半のクルマへ乗るのは久しぶり。ティミス家が暮らすグレートブリテン島南西部のサマセット州には、今も当時のような風情が残っている。
キャブレーターへ手動でガソリンを送り、イグニッションをオンにしてハンドルを回すと、2気筒アスター・エンジンは始動。ゆったりしたビートで、アイドリングが始まる。

低いダッシュボードを見下ろすように、ベンチシートへ腰を掛ける。ウッドリムのステアリングホイールは、ほぼ水平。加工された、点火系の真鍮製レバーが並ぶ。3枚のペダルの配置は現代のクルマと変わらず、戸惑いは少ない。
ハンドブレーキのレバーと一緒に、右側へ伸びるのがシフトレバー。1番後ろ側がリバースで、ニュートラル、1速から4速へと切り替わっていく。ノッチは角がすり減り、丁寧に傾けないとギアを飛ばしそうになるが、コーンクラッチは滑らかに繋がる。
ピュアな運転体験へ没入できる
加速すると、2気筒エンジンの頼もしいトルクを感じ取れる。変速時には、アイドリング程度まで回転数を落とす必要はあるものの、走りは軽快。ブレーキもこの時代としては有能で、サイドブレーキ・レバーとペダルを同時に操れば、しっかり減速できる。
ステアリングホイールは重めで、ダイレクトな感触が不安を減じる。サスペンションは動きが渋く、凹凸を通過すると安定性が明らかに乱れる。3速と4速は比較的ハイレシオで、40km/h前後を保って長時間走り続けられるという。

確かに、この時代のクルマは荒削りではある。しかし、現代の例とは比べ物にならないほど、運転と機械への集中力が求められる。ピュアな運転体験へ没入できる。
ナイジェルが、祖父のハワードを見つめる。「グラディエーター 10HPは、クルマ以上の存在で、家族を結びつけるものだと気付いたんです。我が家の伝統行事は、ガソリン車が走り続けられる限り、受け継がれて欲しいと願っています」
協力:ティミス家、MPAクリエイティブ社、ジョナサン・ギル氏、ロンドン・ブライトン・ベテランカー・ラン
グラディエーター 10HP リア・エントランス・トノー(1902~1903年/英国仕様)のスペック
英国価格:400ポンド(新車時/予想)/20万ポンド(約4200万円)以下(現在)
生産数:−台
全長:−mm
全幅:−mm
全高:−mm
最高速度:48km/h
0-97km/h加速:−秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:750kg
パワートレイン:直列2気筒1703cc 自然吸気 サイドバルブ
使用燃料:ガソリン
最高出力:10ps
最大トルク:-kg-m
ギアボックス:4速マニュアル/後輪駆動

























































































































