中国産でも『らしさ』は表現できる? 4代目『ホンダ・インサイト』に込められた作り手の思い(後編)
公開 : 2026.06.12 11:45
4月16日に発売された4代目『ホンダ・インサイト』を、編集部ヒライが取材します。開発、生産は中国のホンダが担当し、日本へ輸入される形です。クロスオーバーSUVを名乗る新型に込められた『ホンダらしさ』とは。その後編です。
気になったのはスポーツモード以外の音
4代目『ホンダ・インサイト』に搭載されるスポーツモードの『アクティブサウンドコントロール』は、ボーズ製スピーカーがいい仕事をしているのか、音質はよく感じた。
気になったのはスポーツモード以外で、EV特有の音が常に聞こえること。最初は滑走しているような音をわざと作っているのかと思いきや、聞けば単なるメカニカルノイズで、開発責任者である小池久仁博さんは「できれば消したい」と今後への課題を認識していた。

また、回生ブレーキについては、好みが分かれそうな気がした。パドルシフトで強さを変更できるのだが、スポーツモードでは選んだ強さを固定できるものの、他ではすぐに通常の強さに戻ってしまうのだ。
これは社内でもワンペダルモードを採用するかどうかも含め議論があったそうで、幅広い一般ユーザーの使いやすさを考えて、ここに落ち着いた。将来的なEV拡大に向けて、エンジン車からの乗り換えも想定しており、積極的なドライビングを楽しみたい層にはスポーツモードで応え、それ以外のユーザーは操作性重視というわけだ。
開発責任者は生粋のホンダ・ファン
1989年に入社した小池さんは、入社前から憧れていた生粋のホンダ・ファン。そこで、今回のインサイトで表現したかった『ホンダらしさ』を聞いた。
すると、「使い勝手とパッケージです」と即答。それはできていて当たり前のことで、犠牲にできない部分だと強調する。これはまさに、長年ホンダが受け継ぐ『M・M(=マンマキシマム・メカミニマム)思想』そのものだ。

もう少し具体的に書くと、運転席に座った時の自然の姿勢であったり、後部座席への乗り降りのしやすさや、膝回りがゆったりとしていることなど、「顧客に寄り添う」ことが肝要で、それをEVならEV、ハイブリッドならハイブリッドで表現するという。
ただ、こうした一見すると地味な部分は、残念ながら必ずしも商品力に結びつかない。事実、中国でe:NP2とe:NS2の販売は苦戦しているようなのだ。
最近中国で売れるクルマはとにかくモニターが大きい必要があり、冷蔵庫やカラオケのマイクがついているなど流行に対応しているかが重要と聞く。また開発のスピードが速く、日本も欧州もそこへの対応が課題となっている。
小池さんは「同じリードタイムで開発できる仕組みを検討している」と話し、その一方で「変わらない部分はしっかりと作っていきたい」と、ホンダらしさを貫く姿勢だ。

























































































