ホンダ・シビック・タイプR

公開 : 2015.06.03 23:40  更新 : 2017.05.29 19:09

特にコントロール・ウエイトに的を絞って観察すると、とても優秀なクルマだということがわかる。スロットル/ブレーキ・ペダルの配置はヒール・アンド・トゥに打ってつけだし、シフト・ノブがストンッとゲートに吸い込こまれるのも気持ちがいい。

低回転域では明らかにターボ・ラグが目立つが、エンジン・レスポンスも鋭いため、追い求める速度まで簡単に到達することができる。

0-100km/hタイムは5.7秒、ミドル・レンジのパンチもまずまずであり、レヴ・リミットまで加速力がまったく衰えないのもいい。

横方向の粘り強さも素晴らしく、たとえ前輪に目一杯パワーを与えたとしてもLSDのおかげでフロント・エンドが慌てふためくこともない。スロットルの細やかな操作で挙動を調整するのも楽しい。

ただステアリングに関しては、重みに一貫性があり正確であることも間違いないが、満足できるレベルにあるかと問われれば首を縦に振るのは難しい。

というのも、ルノーメガーヌRSに比べるとトルクステアが少ない一方、ドキドキするような味付けではないからだ。

反面、それ以外の要素は疑いようもなく一級品。後日、シビック・タイプRを含めた比較テストを行う予定であるが、現時点では最高レベルにあるFFホットハッチであると言い切ってよさそうだ。

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