フォルクスワーゲン・グループ、2029年までにスペイン車『セアト』廃止を検討! スポーティさで人気も、急成長の『クプラ』へ投資集中

公開 : 2026.09.04 17:45

フォルクスワーゲン・グループは2029年までにスペインのブランド『セアト』を段階的に廃止する可能性があります。セアトは派生ブランド『クプラ』に販売台数で追い抜かれ、コスト削減のために見直しが進められています。

スペインの代表的なブランド

フォルクスワーゲン・グループは事業再編計画の一環として、2029年までに『セアト(Seat)』ブランドを段階的に廃止することを検討している。

ドイツメディアの報道によると、この廃止案はすでにフォルクスワーゲンの経営陣によって承認されており、9月4日金曜日に監査役会に提出される予定だという。

セアトの現行モデル『アローナ』と『イビサ』
セアトの現行モデル『アローナ』と『イビサ』

計画では、セアトは2020年代末までにフォルクスワーゲン・グループのブランドポートフォリオから姿を消し、その代わりに経営資源は『クプラ(Cupra)』に集中されることになる。クプラは8年前にセアトから独立したスポーツ志向の派生ブランドだが、現在では母体となったセアトを販売台数で大きく上回っている。

フォルクスワーゲン・グループは本稿執筆時点で、この件に関する報道について公式なコメントを控えている。同社の広報担当者は、内部文書は適切な関係機関によって審議・承認されるものであり、そのプロセスより先に行動することはないと述べた。

コスト削減でブランド展開を見直し

AUTOCARに送付された声明の中で、セアト・クプラUK(英国部門)はこの報道を否定しなかったが、次のように述べた。

「フォルクスワーゲン・グループ、そしてセアトS.A.を含む業界全体が、電動化への取り組みを原動力として、抜本的な変革の真っ只中にあります」

セアトの5ドア・ハッチバック『レオン』
セアトの5ドア・ハッチバック『レオン

「世界情勢は著しく変化しており、特にこの1年間で自動車業界に大きな影響を与えています。そのため、フォルクスワーゲン・グループは競争力と効率性を強化するため、グループ事業全体の変革計画に取り組んでいます」

「その目標は、フォルクスワーゲン・グループ全体および各事業体をより効率的かつスリムにし、技術の相乗効果を継続的に引き出すことにあります。この戦略については、複数の監査役会において議論されてきました」

「現段階ではいかなる決定事項も下されていません。セアトS.A.に影響を及ぼす戦略的決定については、適宜情報を発信してまいります」

セアトは1950年に設立され、数十年にわたりスペインを代表する自動車メーカーとして事業を展開してきた。一方、クプラは、セアト車の高性能バージョンとして位置づけられていたが、フォルクスワーゲン・グループによるアルファ・ロメオ買収の失敗を受け、2018年2月に独立ブランドとして設立された。

それから8年を経た今、クプラは実質的にセアトの後継ブランドになろうとしている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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