スズキ・スペーシア・カスタム

公開 : 2015.06.23 23:30  更新 : 2022.12.12 21:29

■どんなクルマ?

本年5月の ‘軽自動車新車販売速報’ によると、スズキが2カ月連続で首位を奪取した。1〜5月の累計では、ライバル、ダイハツの27万5665台に対して25万4924台と、依然2万台の差を許しているものの、ここに来て反撃ののろしが上がったかのごとくである。

スズキ躍進の要因のひとつが、本年5月の ‘軽自動車通称名別新車速報’ で第4位につけた新型スペーシアだ。

2013年にパレットの後継として名乗りをあげ、本年5月19日に小改良を受けて ‘新型’ となった超背高ノッポ・ワゴンである。

今回の小改良の眼目は、スズキ独自のテクノロジー ‘S-エネチャージ’ を自然吸気エンジンと組み合わせたことだ。これにより、もともとクラス・トップを誇っていたカタログ燃費が29.0km/ℓから32.0km/ℓへとさらに向上した。

軽自動車販売台数ナンバーワンのホンダN-BOXは25.6km/ℓ、ダイハツ・タントは28.0km/ℓにとどまっているので、浜松のリードはさらに広がった。

とはいえ、軽自動車ユーザーが重視するのは燃費だけではない。もし燃費であるとすれば、1位N-BOX、3位タント、4位スペーシアと、超背高ワゴンが上位を独占するはずがないし、順位も変わるはずだ。

2位の日産デイズは別だけれど、超背高ワゴンはいずれも月販8000台以上売れており、日本独自の軽自動車の中でも独自のセグメントとなっている。

ダイハツがタントでいち早く世に問うた超背高ワゴン、スペーシアの場合、全幅は軽枠ギリギリの1475mmであるのに対して、全高は1735mmある。

記事に関わった人々

  • 今尾直樹

    Naoki Imao

    1960年岐阜県生まれ。幼少時、ウチにあったダイハツ・ミゼットのキャビンの真ん中、エンジンの上に跨って乗るのが好きだった。通った小学校の校長室には織田信長の肖像画が飾ってあった。信長はカッコいいと思った。小学5年生の秋の社会見学でトヨタの工場に行って、トヨタ車がいっぱい載っている下敷きをもらってうれしかった。工場のなかはガッチャンガッチャン、騒音と金属の匂いに満ちていて、自動車絶望工場だとは思わなかったけれど、たいへんだなぁ、とは思った。

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