スズキ・スペーシア・カスタム

公開 : 2015.06.23 23:30  更新 : 2022.12.12 21:29

縦横比1.18と、じつに背が高いことがわかる。N-BOXは1780mm、タントは1750mmある。5ナンバー普通乗用車のトヨタ・ボクシーは全高1825mmだけれど、全幅は1695mmで、縦横は1.08だ。1より上はもうクルマではない、といえるのではないか。

たとえばフィアット・ムルティプラなんてそうとうヘンテコなスタイルだったけれど、全高は1670mmに過ぎず、全幅は1875mmもあった。縦横比は0.89である。フェラーリ458スパイダーともなると、全高1211mmで全幅1937mmと、縦横比0.63である。

軽のスーパー・ハイト・ワゴンは常識はずれに狭い敷地に縦長の細い上屋を建てた、日本独特のスタイルである。

もしかしてガイジンから見たら奇想天外な方法で空間をつくり出した ‘クール・ジャパン’、かもしれないセグメントなのだ。

■どんな感じ?

試乗はスペーシア・カスタムXSという自然吸気で最も高価なモデルである。エンジンはスズキの主力ユニット、0.66ℓ 3気筒DOHCのR06A型で、最高出力52ps/6500rpm、最大トルク6.4kg-m/4000rpmを発揮する。ギアボックスはCVTのみ。

例によって、FWDと4WDがあるが、試乗車はFWDである。価格は1,641,600円。‘デュアル・カメラ・ブレーキ・サポート’装着車は55,600円プラス。‘全方位モニター付メモリー・ナビゲーション’は127,440円プラスのいずれもメーカー・オプションである。

全方位モニターとは、クルマの前後左右4カ所にカメラを設置し、真上から見た俯瞰映像を合成して7インチの大画面で見せてくれる。

記事に関わった人々

  • 今尾直樹

    Naoki Imao

    1960年岐阜県生まれ。幼少時、ウチにあったダイハツ・ミゼットのキャビンの真ん中、エンジンの上に跨って乗るのが好きだった。通った小学校の校長室には織田信長の肖像画が飾ってあった。信長はカッコいいと思った。小学5年生の秋の社会見学でトヨタの工場に行って、トヨタ車がいっぱい載っている下敷きをもらってうれしかった。工場のなかはガッチャンガッチャン、騒音と金属の匂いに満ちていて、自動車絶望工場だとは思わなかったけれど、たいへんだなぁ、とは思った。

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