Nボックスが首位キープもトップ10戦線に変動アリ 2月の軽・新車販売

公開 : 2024.03.12 07:05

・2月の軽自動車の新車販売を解説
・昨年刷新されたスペーシアの好調止まらず、首位Nボックスとの差縮まる
・商品改良、生産強化など トップ10の顔ぶれにも変化が

Nボックスが首位譲らずも2位スペーシアが猛追の勢い

全国軽自動車協会連合会は、2024年2月期における軽自動車新車販売の車名別ランキングを発表した。

2024年2月 軽自動車通称名別新車販売トップ10
1位 ホンダNボックス:1万6542台
2位 スズキ・スペーシア:1万5066台
3位 スズキ・ハスラー:8990台
4位 日産ルークス:7882台
5位 スズキ・ワゴンR:7603台
6位 スズキ・アルト:6182台
7位 三菱デリカミニ/eK:6009台
8位 日産デイズ:5637台
9位 スズキ・ジムニー:3755台
10位 ホンダNワゴン:2962台

ホンダNボックス
ホンダNボックス    本田技研工業

2月期の軽自動車の車名別ランキングは、2023年10月に全面改良を行ったホンダNボックスが前年同月比15.8%減だったものの1万6542台を登録して21か月連続での首位に就く。

続く第2位には、2023年11月に第3世代の新型モデルに移行したスズキ・スペーシアが同53.9%増の1万5066台を売り上げてランクイン。首位のホンダNボックスとの差は1476台と、前月の6130台から大きく縮まった。

また、第3位には軽クロスオーバーの定番モデルに位置するスズキ・ハスラーが同60.2%増の8990台を記録して入り、トップ3常連のダイハツタントは認証申請における追加不正行為の判明に伴う出荷停止の影響で、第12位(1963台)へと陥落した。

好調つづくデリカミニ、生産強化し台数増のジムニー 商用車にも出荷停止の影響が

注目モデルの動向に触れていこう。2023年5月より販売を開始した三菱デリカミニは、基本コンポーネントを共用する既存のeKシリーズとの合算で6009台を売り上げて第7位にランクイン。また、マイナーチェンジを実施した日産デイズは前年同月比158.5%増の5637台を登録して第8位に、生産の強化を図ったスズキ・ジムニーは同20.4%増の3755台を販売して第9位に入った。

一方、軽EVのカテゴリーでは日産サクラが同36.5%減の2609台、三菱eKクロスEVが同70.7%減の315台と低迷。対して、2023年12月に大幅改良を図って電動系コンポーネントを刷新し、車名もミニキャブ・ミーブから改名した三菱ミニキャブEVは、同23.0%増の503台を達成する。

スズキ・ジムニー
スズキ・ジムニー

そして、軽トラックのカテゴリーではダイハツ・ハイゼットトラックの出荷停止の波及もあって、スズキ・キャリイが同4.2%増の5087台を成し遂げ、さらにキャリイのOEM車の三菱ミニキャブトラックは同25.9%増の292台、マツダ・スクラムトラックは同29.6%増の219台と、販売成績を伸ばした。

なお、登録車と軽自動車を合わせた2月期の車名別ランキングのトップ5は、ホンダNボックスが7か月連続での首位に立ち、以降はスズキ・スペーシア、トヨタカローラ、トヨタ・ヤリス日産ノートの順で続く。月間販売台数1万台超えは、前月から1車種増えて5車種となった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    大貫直次郎

    Naojiro Onuki

    1966年型。早稲田大学卒業後、自動車専門誌や一般誌などの編集記者を経て、フリーランスのエディトリアル・ライターに。愛車はポルシェ911カレラ(930)やスバル・サンバー(TT2)などのほか、レストア待ちの不動バイク数台。著書に光文社刊『クルマでわかる! 日本の現代史』、アシェット・コレクションズ・ジャパン刊『国産名車コレクション』シリーズなど。

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