デザインが秀逸なフォード車 40選(前編) 黎明期のシンプル・イズ・ベストなモデルTから華麗なスポーツカーまで
公開 : 2026.10.31 11:05
フォード・モデルY(1932年)
翌1933年に登場予定だったV8-40からデザインのインスピレーションを得て、欧州フォードは1932年にモデルYを発売した、すっきりとしたラインと、控えめながらもスポーティなV字型のフロントグリルが特徴で、933ccの直列4気筒エンジンにスポーティな要素はほとんどなかったが、それでも1937年の生産終了までに15万7668台が販売された。
その大部分は、この時代に典型的な流線型のフェンダーを備えた2ドア仕様の「チューダー(Tudor)」だった。より実用性を求める人には、「フォードア(Fordor)」という選択肢もあった。これは4ドアとフォードをもじった名称だが、販売台数は2ドア版に比べてはるかに少なかった。

フォード・パイロット(1947年)
幅広いラインナップ展開に力を入れていたフォードは、アルヴィス、ジャガー、ウーズレーといった競合がひしめくカテゴリーにパイロットV8を投入した。その名前が示す通り、ボンネットの下にはフォードの信頼性の高い3.6L「フラットヘッド」V8エンジンが搭載されたが、出力は控えめな85psにとどまる。
多くの購入者にとって魅力的だったのは、ボリューム感のあるモダンなボディワークだろう。ヘッドライトは従来の別体式で、フロントフェンダーとリアフェンダーの間を走るサイドステップは、ワイドボディと広い室内空間を実現するための、過去の名残のような要素だった。堂々とした佇まいが魅力のパイロットは、ワゴンやピックアップトラックのバリエーションも用意されていた。

フォード・カスタム(1948年)
工業デザイナーのジョージ・ウォーカー氏がデザインを手掛けたフォードの1949年モデルは、戦前のスタイルから完全に一線を画すものだった。ヘッドライトまで一体化したフルワイドのフロントエンドと、グリル中央に配されたクロームメッキの「魚雷型」エンブレムは、特に当時の量産メーカーとしては大胆かつ革新的なデザインである。
1949年モデルはフォードにとってリスクの高い賭けだったが、1948年6月にニューヨークのウォルドルフ・アストリア・ホテルで行われた華やかな発表イベントは大盛況に終わった。そのスタイリングは「ファッション・アカデミー賞」を受賞し、2ドアおよび4ドアのセダン、クーペ、コンバーチブル、ステーションワゴン各モデルは飛ぶように売れ、好調を極めた。こうした成功により、フォードは戦後の混乱を乗り越え、財務状況を黒字に戻すことができた。1949年モデルは最終的に、111万8762台を売り上げた。







































































