ル・マンを制した伝説的な名車GT40、活躍を封じられた幻のRS200も デザインが秀逸なフォード車 40選(中編)

公開 : 2026.10.31 11:25

フォード・エスコートRS2000 Mk2(1976年)

ホモロゲーション・スペシャルのRS1800ほど内部構造が斬新ではなかったかもしれないが、第2世代のエスコートRS2000ははるかに特別な外観をしていた。4灯ヘッドライトとプラスチック製のノーズコーンを追加しただけだが、瞬く間に人気を博し、それ以来カルト的な地位を維持している。

新しいフロントエンドは空力性能の向上に寄与し、最高速度は約177km/hに達する。1978年、スチールホイールを装備した廉価版が発売され、一方のカスタムとよばれるバージョンでは豪華なインテリアを備えていた。いずれにせよ、このRS2000は販売面で大成功を収めている。

フォード・エスコートRS2000 Mk2(1976年)
フォード・エスコートRS2000 Mk2(1976年)

フォード・フィエスタ(1976年)

1967年にアングリアが生産終了となって以来、フォードのラインナップからは小型車が姿を消していたが、1976年にフィエスタが登場した際には市場に大きな衝撃を与えた。そのすっきりとしたシャープなラインは、欧州のスーパーミニ(Bセグメント車)ブームにぴったりとハマり、驚異的な販売台数を記録した。

フィエスタは欧州フォード初のハッチバックモデルであり、2ボックス型のボディを最大限に活かすべくパッケージングを徹底した。それでも、広いガラス面積とわずかに傾いたフロントエンドのおかげで野暮ったい印象を免れた。その後、XR2やXR2iといったホットハッチバージョンが登場し、シンプルなフェンダーエクステンション、フロントおよびリアスポイラー、アルミホイール、ストライプによってスポーティな雰囲気を演出した。

フォード・フィエスタ(1976年)
フォード・フィエスタ(1976年)

フォード・マスタング(1979年)

フォックス・プラットフォームを採用した第3世代のマスタングは、1979年から1994年まで生産された、歴代で最も長寿なモデルである。初代マスタングのデザインから脱却し、曲線よりも直線、そして尖ったフロントエンドを特徴としていた。

4灯式ヘッドライトを備えた初期の「フォー・アイズ」と呼ばれるフロントデザインは、1987年にワンピースのヘッドライトへと刷新された。どちらのデザインにも熱心なファンがおり、クーペ、ノッチバック、コンバーチブルの各ボディタイプはいずれも好調な売れ行きを見せ、マスタングの名を後世に伝えることに成功した。

フォード・マスタング(1979年)
フォード・マスタング(1979年)

フォード・エスコートXR3(1981年)

フォードは第3世代のエスコートにおいて、後輪駆動から前輪駆動へと抜本的な転換を図った。また、デザインをより角張ったものとし、間もなく高性能モデルも投入した。最初の高性能モデルがXR3であり、キャブレター式の1.6Lエンジンを採用していたが、後に燃料噴射装置を備えたXR3iへと切り替わった。

XR3の主なスタイリング上の特徴は、ブラックのプラスチック製リアスポイラー、フロントエアダム、ボディ同色のバンパー、そして「特別なクルマを運転している」ことを世に知らしめる「クローバーリーフ」型アルミホイールだ。XR3は今もなお、1980年代の英国フォードを象徴する存在である。

フォード・エスコートXR3(1981年)
フォード・エスコートXR3(1981年)

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の英国の自動車雑誌『AUTOCAR』(1895年創刊)。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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