スズキ・ソリオ・ハイブリッドMZ

公開 : 2015.09.08 23:50  更新 : 2017.05.29 18:41

  • 軽規格と5ナンバー規格上限との中間サイズながら、上背はミニバン並という独特なパッケージが売り。

  • 2段構えのLEDランプがフロントの印象を引き締めるバンディット。

マイルド・ハイブリッドと100kgの軽量化をひっさげ登場した新型ソリオ。世界初導入のシャシーと新開発エンジンの出来映えはいかに。

■どんなクルマ?

このクルマを“スペーシア・ワイド”あるいは“スペーシア・プラス”と理解している向きもあろう。しかし、その認識は半分間違っている。ソリオの着想はたしかに「軽スーパーハイトの利点を白ナンバーに……」だが、プラットフォームは単純に軽を拡幅したものではなく、欧州のセレリオやインドアルト(の次期モデル)に使われるAセグメント用。つまり、軽とBセグ(=スイフト)の中間を担うプラットフォームで、スズキのグローバル戦略では、もっとも重要なプラットフォームともいえる。また、ボディ外板にも軽との共通部品はほとんどない。先代ではリアのスライドドアのみパレットと共通だったが、新型ソリオの外板にスペーシアとの共通品はない。

3710mmという全長が先代と寸分変わらないのも、この絶妙のサイズ感がソリオ最大の売りだからである。全幅は先代比で5mm大きくなったが、これはサイドの抑揚を表現するデザインのための最小限の拡大だそうだ。

動力源はマイルド・ハイブリッドが主力となるが、基本構造は軽のSエネチャージとなんら変わりない。原理としては正真正銘のハイブリッドだが、「世間一般のハイブリッドのイメージより燃費向上幅が小さく、電気走行もできない」との理由で、軽ではハイブリッドを名乗らない。しかし、新型ソリオでは一転ハイブリッドを名乗るのは、アクアやフィットが牛耳るコンパクト市場では、「ハイブリッドでない」と、購入候補の選択肢にすら入らないケースが、少なからずあるからだろう。

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