アウディTTロードスター2.0TFSIクワトロ

公開 : 2015.09.14 23:46  更新 : 2017.05.29 18:14

■どんな感じ?

インテリアはさすが新型TTの商品企画で重視されたポイントだけに、非常に質感が高い。ダッシュボードは高品質で柔らかい手触りのソフトパッドで、メタル調パネルをこれだけ大面積で使っても、なんらにアラが見えないのはさすがだ。感心したのはドアポケットにソフトパッドがあしらわれていることで、ドアトリムの下半分は乗降時に頻繁に身体が触れるので、ここの仕上げは質感表現にけっこう効く。ましてTTのように本格スポーツカーばりに低い着座位置では、なおさらドアポケットを蹴る機会が多い。ボディサイズや基本骨格設計などはCセグメント級といえるTTだが、内外装のクオリティや素材はさらに上級のDセグメント級と評すべきだろう。

クーペより100kg重いといっても、動力性能に不足があろうはずもない。着座位置は明確に低く、フットワークも思い切り締め上げた印象だ。ステアリングはロックtoロックがわずか2回転ほどの超クイック・レシオ。基本コンポーネンツの多くをCセグメントFF車から活用するが、それでも「とにかく軟派といわれないように、硬派なスポーツカーの味を……」という、アウディのTTに対する思いが痛いほど伝わってくる。

ボディ剛性感は驚くほど、そして異例なほど高い。モノコックボディのルーフを切り取る……という構造のオープンカーとしては、これほどの剛性感は初体験かもしれない。硬いシャシーでも、スカットル・シェイクと思しきステアリングの震動はほとんど看取できない。同日に試乗したクーペがよりハードなTTSであることを差し引いても、リア周辺の剛性感や安定性はロードスターのほうが上に感じたくらいだ。

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