次に優れたエンジンは、プジョー208のもの。洗練されたマニュアル・ギアボックスとエンジンの相性はよく、回転フィールも軽やか。ペダル・レスポンスもすこぶるいい。

ルノー・クリオRSの1.6ℓターボ・エンジンはヴォグゾールの、時に息切れし燃費のよくないものに比べると悪くはないが、デュアル・クラッチATとともにあまり光る点は見あたらない。

もっとも落胆したのはギア・レシオ。さらにブレーキ・ペダルの可動域である。パドル・シフトの操作感は改良され、変速時間も短縮されているとのことだが、ライバルに比べるとかけ離れたレベルにある。

MTならば気になることはない。なめらかかつ従順な身のこなしと、しっくりとくる重みのステアリングも含めて、高い評価を与えられる。