スプリント・テスト:0-193-0km/h

公開 : 2015.12.10 23:50  更新 : 2017.05.29 19:17

そこで気になるのがラディカルRXC500の結果だ。1120kgの車重はケータハムアリエルに比べると軽量とはいえないが、536psの数値は興味をそそる。

シートに腰を下ろした瞬間から前方の世界はレースカーそのもの。3つのペダルのうちの左側はかなりデリケートだ。もちろんきちんとタイヤを温めなければ、まともなタイムなどだせやしない。

ローンチ・コントロールそのものは備わっていないが、アクセル・ペダルを床まで踏みこめばV6ターボ・エンジンはクラッチから足を離す瞬間まで一定の回転数を保ちつづける。

発進そのものはむずかしくないのだが、その後すぐに2速にシフト・アップしなければならない。この時点ではご想像どおりリアは暴れつづける。0-48km/hタイムが下から2番目となった理由はここにある。

193km/hに至るまではシチュエーションがよくなり、5位までランクアップ。そこから制動まで含めた値は、ABS非装着車のなかではもっとも遅いのだが、ブレーキ・ペダルの踏み心地はダントツの1位だ。

静止加速がとてもシンプルなのはポルシェ911ターボS。ブレーキ・ペダルをグッと踏んだ状態でアクセルを深々と踏みこめば、PDKは接続を開放した状態で4000rpmを保つ。ブレーキを離した瞬間に ‘発射’。

気温が気温だけにほんのわずかに車輪が空転するが、後輪よりもさらに後ろに3.8ℓのエンジンが鎮座するためトラクション不足に悩まされることはない。

おかげで0-48km/hタイムは1.41秒。0.19秒の差とともに、候補車のなかでトップだった。変速モードはオートだったが瞬時にシフト・アップする。97km/hまでは3.01秒。これもこの日最速だった。

さすがに161km/hに到達する際には他のモデルも追随してくるが、それでも0-161km/hタイムは全体で3位(2台が同率1位だった)。

足を引っぱったのはブレーキング。致命的というほどではないのだが、5秒を切るモデルがほかに3台もいたのだ。対する911は5.08秒。トータルでは4位となった。

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