【ラディカル再上陸2】檜井保孝が解析!レースカー『SR3 XXR』はジェントルマンドライバーに最適の万能選手

公開 : 2025.09.15 12:05

日本における公式ディストリビューター『ラディカル・ジャパン』は、レースカー『SR3 XXR』をはじめとする各モデルの販売、サポートを開始。実際に試乗することができた、レーシングドライバー檜井保孝による解析です。

完璧なレーシングカー

日本市場における公式ディストリビューターとして発足した『ラディカル・ジャパン』は先日、千葉県南房総にあるアジア初のプライベートドライビングクラブ、『THE MAGARIGAWA CLUB』でメディア向けのお披露目イベントを開催。レースカー『SR3 XXR』の試乗も可能となった。

そこで我々は、スーパースポーツやレーシングカーの解析能力には定評のあるレーシングドライバー、檜井保孝にステアリングを委ねることにした。まずは試乗した第一印象から聞いた。

メディア向けお披露目イベントで公開されたレースカー『SR3 XXR』。
メディア向けお披露目イベントで公開されたレースカー『SR3 XXR』。    ラディカル・ジャパン

「ラディカルSR3 XXRは完璧なレーシングカーです。ラディカルは10年ほど前に公道走行可能な車両に乗りましたが、今回乗ったものは全くの別物でした。試乗して最初に感じたのは『なんて速いマシンだ! とにかく楽しい!』というもので、『まだいける、まだいける!』とどんどん攻めていきたくなりました」

車重はわずか620kgで、1500ccの自然吸気エンジンは232BHPを発揮する。

「スペック表にはありませんが、1万回転まで回るそうです。6速シーケンシャルギアボックスのパドルシフトは非常にスムーズで違和感がなく、特にシフトダウン時のマネジメントが巧みでキレイに回転が合致します。シフトアップも以前のような『パッシュンパッシュン』という音ではなく、『カチャッカチャン』と素早く反応し、気持ちいいものでした」

非常にコストパフォーマンスが高い

タイヤはハンコック製のスリックを装着している。

「スリックタイヤによる非常に高いグリップ力と、適切なダウンフォースにより、高速域でも車体が安定しています。簡単に攻略できる種類のマシンではないものの、その安定性から攻め込む楽しさがありました。

走行準備をする、今回インプレッションを担当した檜井保孝。
走行準備をする、今回インプレッションを担当した檜井保孝。    AUTOCAR JAPAN

タイヤはハンコック製で、メーカー公称は500kmですが、テストでは1000km走行しても問題なかったそうです。交換費用は1セット25万円と高めですが、世界中のワンメイクレースで使われる専用タイヤとのことです。

価格の話でいいますと、車体が軽いのでブレーキなど部品の消耗も少なく、メンテナンス費用はそれほどかからないはずです。部品も日本国内で調達可能で、すぐに交換部品が出るそうです」

車両価格はベースで2158万9000円(税別)と高価ではあるが、レースカーと考えると高くはない。

「速さの点ではF3よりも少し遅い程度で、価格とランニングコストを考えると非常にコストパフォーマンスが高いです。GT3車両のように多くのスタッフを必要とせず、オーナーとメカニック1~2名でレース参戦できるほどで、ハイスペックなレーシングカーとしては手軽だと思います。

市販車ベースではなく、レースをするために作られた車両であり、乗り心地やバランスも素晴らしい。レースを始める上での良いベース車両だと言えます。ふたり乗りが選べるので、横にインストラクターが同乗してステアリング操作やG発生のタイミングなどを具体的に教えられますから、運転技術向上に非常に役立つレーシングカーですよね」

記事に関わった人々

  • 執筆 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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