BMW 2シリーズ・グランクーペにM2を設定か

公開 : 2016.06.07 22:30  更新 : 2017.06.01 01:30

2019年にデビューが予定されているBMW 2シリーズ・グランクーペに、370psユニットを搭載したMモデルを設定する準備が行われている。M2クーペの姉妹モデルとしてリリースされるM2グランクーペは、アウディRS3サルーンやメルセデス-AMG CLA45の良きライバルになると予想される。この2台のライバルが横置きエンジンと4WDで武装しているのに対し、M2グランクーペは縦置きエンジンと後輪駆動を有するのが最大の特徴だ。

BMWの狙いは、アウディやメルセデス-AMGにはない、ドライビングを味わうための魅力的なパッケージとすることだ。既に発売されているM2クーペがマニアックなドライバーに好評を博しているのも、縦置きエンジン/後輪駆動というレイアウトに大きく起因するものと思われる。

この2シリーズのグランクーペは、ライプツィヒの工場で2シリーズ・クーペ、2シリーズ・カブリオレと同じラインで製造される。最近まで、2シリーズに、4シリーズ・グランクーペや6シリーズ・グランクーペと同様のモデルを作るかどうかについてはゴーサインが出されなかったという。しかし、BMWのリサーチ&デベロップメント部門の責任者、クラウス・フローリッヒには、4ドアのモデルは高いボディ剛性を得るために必要な選択だったという。しかし、その一方で、BMWのある部門からは、ノッチバックではなくリフトバックである必要があるとプッシュされているのも事実だという。それは、実用性というのが最大の理由だ。

ホイールベースは、2シリーズ・クーペの2690mmと3シリーズ・サルーンの2810mmの間になるという。

インテリアは、2020年に新世代となる2シリーズ・クーペと2シリーズ・カブリオレに採用されるものを、一足早く身に付けることになると思われる。

この2シリーズ・グランクーペが進められている理由は、少なくとも短期的には中国市場以外にはFFのコンパクト・セダンを提供しないというBMWのチェアマン、ハラルド・クルーガーの決定に従ったものだという。因みに、昨年の広州モーターショーで公開された中国市場向けのFFコンパクト・セダンは、BMWのパートナー企業であるブリリアンスの手によって中国で生産が行なわれるものだ。

通常の2シリーズ・グランクーペは、現行の2シリーズ・クーペおよびカブリオレに搭載される3気筒と4気筒のターボ・ユニットが搭載される。136psの1.5ℓ3気筒は218iグランクーペに、184psと245psの2.0ℓ4気筒はそれぞれ220iグランクーペ、225iグランクーペに、そして330psの3.0ℓ6気筒は235iグランクーペ用として用意される。

また、150psと190p、224psの2.0ℓ4気筒ディーゼルは、それぞれ218dグランクーペ、220dグランクーペ、225dグランクーペ用として設定される。

2シリーズ・グランクーペに組み合わせられるトランスミッションは、標準で6速マニュアル、オプションとして8速トルクコンバーター・オートマティックで、標準は後輪駆動、オプションとしてxDrive 4輪駆動が設定される。ただし、このxDriveが選択できるエンジンは限られることとなる。

ハイライトは最もパワフルなM2グランクーペで、2ドアのM2と同様370psの3ℓ6気筒を搭載する。組み合わせられるギアボックスは、6速マニュアルか7速デュアル・クラッチだ。

まだそのスペックを予想するのは時期尚早かもしれないが、S55B30のコードネームで開発中のM2グランクーペのパフォーマンスは、0-100km/h加速が4.5秒、最高速度250km/hと、M2クーペと同じものになると予測される。

この他、2シリーズ・グランクーペのプラグイン・ハイブリッド・バージョンも計画されているようだ。これは、1.5ℓ3気筒ガソリン・ターボとモーターを組み合わせたパワートレインと、8速のオートマティック・ギアボックスを持つもので、225eグランクーペとネーミングされるもの。モーターだけで50kmの航続距離を持つ。

関連テーマ

おすすめ記事