いすゞD-マックス・アークティック・トラックスAT35

公開 : 2016.07.22 05:40  更新 : 2017.05.29 18:26

というように、極めて走破性の高いクルマではあるが、実は一般道におけるマナーも悪くない。ボディ・ロールはうまく抑えられているし、左右の動きも予想がつきやすい。グリップも車幅がワイドになった恩恵を受ける。

ただ一般道を長距離移動する際に安楽だとはいえない。低速では、オフロード・バイアスのダンパーが小さな凹凸をいなすのに苦労しているのがわかるし、高速域ではワイドなタイヤが標準のそれよりもノイズを発する。

不快でたまらないというわけではないが、長い時間の移動の後には疲れを感じるだろうと思った。

エンジンはベース車と同じく、いすゞ製の2.5ℓツイン・ターボ・ディーゼルを搭載している。タフなエンジンで有名であり、5年間あるいは20万kmが保証される。アクセルを踏むと音はラフで農業的になる。出力は163psと55.3kg-mだから、直線の速さはそこそこだ。

エンジンと同様、インテリアも古さを感じさせつつある。フォード・レンジャーやトヨタハイラックスがSUV用のインテリアを使用するのに対し、AT35のそれは、はっきりと実用主義だと感じる。

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