荷室のサイズにも感心する。フォルクスワーゲン・ゴルフのサイズを超えているのだ。フロア高を2段階に調整できるうえ、開口部のリップも低いため荷物の出し入れもしやすい。ワゴンを買う必要を忘れるほどだ。

たしかにクオリティは安っぽいものの、へたに背伸びをせず、それよりも簡潔さに重きを置いている点も「わかっているなぁ」と唸ってしまう。

標準で装備が充実しているのもいい。テスト車の ‘ラウンジ’ トリムであれば、オート・エアコン、5.0インチのタッチスクリーン、自動ワイパー／ヘッドライト／防眩ミラー、バック・カメラが最初からついてくるのだ。

■「買い」か?

価格を考えると、パッケージングは最高。特に室内のスペースや装備の充実度合いは、極めて良心的である。

ドライビングの楽しさや高級感は期待すべきではないものの、実用的で財布にやさしいハッチバックを探しているのであれば、文句なしのクルマである。

■日本版編集部の見立て

日本でも先代 “ティーポ” のファンは多くいる。少しばかり立派になったが、低価格なモデルとして、高いクオリティを保っているようだ。日本でも300万円を切る価格で輸入できれば、充分に戦闘力有りと見るのだが。

フィアット・ティーポ1.6マルチジェット・ラウンジ

価格	£17,995(237万円)
最高速度	200km/h
0-100km/h加速	9.8秒
燃費	27.0km/ℓ
CO2排出量	98g/km
乾燥重量	1395kg
エンジン	直列4気筒1598ccディーゼル
最高出力	120ps/3750rpm
最大トルク	32.6kg-m/1750rpm
ギアボックス	6速マニュアル