ボナムス・ロバート・ホワイト・コレクション・オークション

●2016.09.19 ロンドン／イギリス
9月に入ってからのボナムスは、イギリスを中心に毎週オークションを開いている。9月19日に地元といえるボンド・ストリートで、個人コレクション放出のオークションが盛大に行われた。

 
このオークションはタイトルのようにロバート・ホワイト氏のコレクションが出品されたもの。オーナーのホワイト氏はイギリスを代表するカメラ店の経営で成功を収めた実業家で、自身も機械モノのコレクションに情熱を傾け、中でもカメラとモーターサイクルのコレクションは素晴らしい内容を誇る。運転することも大好きで、クルマのみならず自ら操縦する複葉機のボーイング・スターマンまで所有するほどのエンスージァストだった。しかしホワイト氏は2015年に癌で他界してしまうのだが、生前にコレクションを整理することが決められていたのである。これらのコレクションを売却した収益は、彼の遺言でプールとドーセット郡に新しい癌設備を備える病院を建てるために用いられるという。

今回のオークションには614点が出品され、ホワイト氏のコレクションの幅広さを物語るようにライカを中心としたカメラ関係から、スティーム・エンジン、鉄道模型、飛行機関連のモデルやアート、そして280点以上にも及ぶラジエター・マスコットは圧巻だ。そして2輪4輪関係のモデル、書籍、エナメル看板、グッズなどのオートモビリアと、氏の機械モノへの情熱の高さが伝わってくる内容である。

ここでクルマの出品は4台と少ないが、ヒストリックカー・ファン好みのモーターサイクルが数多く出品されており、今回はあわせてご紹介する次第。コレクター王道のMVアグスタは16台、イギリスのコレクターらしくヴィンセントの極め付けモデルであるブラックシャドーも並ぶ。ヴィンテージ・モデルから現在のスーパー・バイクまで守備範囲は広く、どれも乗って楽しむためにランニング・コンディションに保たれているのが特徴だ。変わったところではホンダ・モンキーがあるが、恐らくコレクションのアクセントとして飾っていたのか、走行は24kmと新車の状態を保っていた。

ここでは出品された2輪4輪車をすべてご覧いただこう。