スイフト・スポーツ vs シビック・タイプR vs ルノー・クリオ・カップ

公開 : 2016.10.25 05:50  更新 : 2017.05.29 19:29

ステアリングも物理的に軽いが、手元にはきちんとタイヤが直面している状況を伝えてくれる。「Honest(=誠実さ)」というワードは、同僚のマット・プライヤーがシャシーを褒めるときによく使っているが、スイフト・スポーツのシャシーもまた「Honest」というワードが似あっている。

このシャシーには、このエンジンがピタリと合う。大きな音をあげることもなければ、複雑怪奇なギミックも組みあわせていない。それでいて元気に走ってくれる。素性のよさはこういったところで光る。

それぞれの要素を足し合わせた「合計」だと、クリオやシビックの方が優れているだろうが、要素をかけ合わせた「全体像」こそが、スイフト・スポーツに好意を抱かせてくれるのだろう。

控えめでシンプル、それでいて道徳的で小手先の技に頼らない。単純明快な技で人を酔わせるのは、変化球よりも実はむずかしいかもしれない。

これをスイフト・スポーツはやってのけた。そして長い時間ドライバーを魅了しつづけた。

速さを追い求めるライバルが多いなか、ふと立ち止まってみて、やっぱりこういったクルマをホットハッチというのではないか? とも改めて思った。



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