現代性に唸るミニ、技術で弱点を克服したポルシェ911、ホットハッチを牽引したゴルフ 自動車史100年の最強インフルエンサー(3)
公開 : 2026.06.28 17:45
1900年代のフォード・モデルTから1990年代のマクラーレンF1まで、強い影響力を残してきた傑作たち。100年を10年ごとに区切り、各年代から1台ずつ計10台を選出。最強インフルエンサーはどの1台か、UK編集部がジャッジします。
もくじ
ー1950年代代表:BMCミニ(1959〜2000年)
ー技術とパッケージングのスイートスポット
ー1960年代代表:ポルシェ911(901/1964〜1973年)
ー巧妙な技術力でリアエンジンの弱点を克服
ー1970年代代表:フォルクスワーゲン・ゴルフ Mk1(1974〜1983年)
ー各メーカーによって分解、検証されたゴルフ
1950年代代表:BMCミニ(1959〜2000年)
1950年代の代表として、異議なしに選ばれたのがBMC時代のミニ。「ビートルやMX-5(ロードスター)、ゴルフなど、小さくてお手頃なクルマが好き。価格以上のものを提供してくれますから」と話すのは、スティーブ・クロプリーだ。
かくして、シトロエンDSやフェラーリ250シリーズを抑えて選出された。今回の車両は、モーリス・ブランドで作られた初の量産仕様、ミニ・マイナー。1959年5月8日にラインオフし、広報用車両として活躍し、今は英国自動車博物館で余生を過ごしている。

オリジナル状態で、アレック・イシゴニス氏のアイデアへ最も近い。彼が設計したのは、車両の面積の8割が乗員空間と荷室に充てがわれた、前輪駆動のサルーンだった。
目指されたのは、BMCの既存技術を利用し、全長約3mのボディで、大人4名と荷物で移動できるクルマ。エンジンは横置きで、ラジエーターはサイドにマウント。サスペンションには、プログレッシブ・スプリングを備えたラバーコーンが採用された。
技術とパッケージングのスイートスポット
ミニは80年も前に発売されたが、その現代性に唸らされる。車内は広く開放的で、ドアやダッシュボードには便利な収納が設けられている。848ccのAシリーズ・エンジンは、出だしから軽快にミニを走らせ、きついカーブもスルリと旋回する。
「技術とパッケージングのスイートスポット。都市部向けコンパクトカーとしての功労者といえます。利益は充分ではなくても、あらゆるものに影響を与えたと思いますよ」と話すのは、ピーター・スティーブンス氏。

タニア・ブラウン氏は、モータースポーツで女性の地位を高めたことに触れる。1962年のオランダ・チューリップラリーでは、パット・モス氏がミニで初優勝したことを例にあげて。サイモン・キッドストン氏も、ラリーモンテカルロでの成功へ言及する。
スティーブンスは、機会を活かせなかった過去を振り返る。「BMCは、ミニを進化させる方法を理解できていませんでした。フィアットが、127や128で達成したようには」
1960年代代表:ポルシェ911(901/1964〜1973年)
半世紀前のポルシェには、フロントエンジンの924と928こそブランドの未来だと考える一部の経営陣がいた。しかし、アメリカのポルシェ・ファンの反応は明確に「NO」だった。新たにCEOへ就任したピーター・シュッツ氏の先見性で、911は生き残った。
スポーツカーという枠を超え、911ほど長年に渡り基本的な設計を維持し、同じ名前で作られているモデルは思い当たらない。ミニも、該当するかもしれないが。

「フェリー」ポルシェ氏の息子、「ブッツィ」ポルシェ氏が設計を率い、1963年に発表された911は、同社における2番目の量産モデル。356の後継として生み出されている。
従来より広い2+2のキャビンと、1991ccの水平対向6気筒エンジンを搭載しつつ、リアエンジン・レイアウトは継承。当初の最高出力は129psと控えめだったが、1966年には162psへ強化された911 Sがリリースされている。最高出力は、220km/hに届いた。



















































































































































































































































