フォード・クーガ2.0 TDCi

公開 : 2017.01.26 05:30　　更新 : 2017.05.29 18:53

ただしデザインは古いし、質の低い素材を使っている部分を覆うこともしていない。たとええば、プジョー3008のインテリアと比べると、デザインと出来栄えの点で時代についていけていないことがわかる。

フォードSync3.0の8.0インチ・スクリーンは画面サイズにも余裕があり、ピンチやズーム操作でスマホのように地図画面を拡大できるし、音声コントロールも改善され、Apple社のCarPlayにも対応するのだが、ほとんど同額の他社製とくらべると、まだまだ改善の余地が残っている。

■「買い」か?

同価格帯のなかで、フォード・クーガは、やはり走りがいい。われわれ、カーマニアにとっては、それだけでもお買いもの候補のリストに載るだろう。

ただ、おそらく多くのひとは、このクルマに走りの楽しさを求めないだろう。

そうなった場合、同額の予算でより速く、より広く、そしてよりユーザー・フレンドリーなインフォテインメント・システムが整ったクルマがあるということに気付く。

走りは既にいいのだから、あとは、細かいところを直せば無敵になれる、といった締めくくりもできるが、ここはあえて厳しく評価しておきたい。期待をこめて。

■日本版編集部の見立て

細かい注文はあれども、フェイスリフトしたクーガは、よりソフィスティケートされたSUVに仕上がっているようだ。残念なのは、このクーガも日本で販売されることはない。トランプさん、アメリカ車が売れないと言う前に(このクーガはヨーロッパ・フォードだけど)、フォードの日本法人復活を働きかけてくれませんかね。