テスラがモデルYで抱く野望 年間50万台を生産するメーカーに

公開 : 2017.03.14 16:00  更新 : 2017.12.14 12:31

テスラは、モデル3に続いて、コンパクトSUV、モデルYのリリースを来年に控え、年間総生産台数50万台のメーカーに伸張しようと考えているようだ。

社名も新たにテスラIncに

テスラは、その正式社名を2004年に設立された時から使用していたテスラ・モーターズIncからテスラIncに変更した。そのテスラにとって、今年、そして来年はその生産規模を一気に拡大させることになるニュー・モデルの登場が予定されている。今年のモデル3、そして来年のモデルYだ。

モデルYは、モデル3と同じコンパクトなプラットフォームを持つモデルで、共に現行モデルのモデルSモデルXよりもかなりリーズナブルな価格が付けられることが予想される。

価格は、モデル3が£34,000(480万円)、そしてモデルYが£37,000(520万円)という予想もされるが、ファウンダーのイーロン・マスクは、これでもその価格が高いと考えているようだ。

モデルYがテスラのベストセラーになると予測されるのは、約700万台のクロスオーバーが昨年アメリカで販売された実績に基づいている。

モデルXのファルコン・ウィングを踏襲?

モデルYの仕様は一切公開されていないが、モデルXと同様のファルコン・ウィングを持つと予想される。また、自動運転を可能とするエレクトリック・アーキテクチャーも採用される。

新しいテスラは、360°を見渡せる8台のカメラ、12台の超音波センサー、そして悪いコンディションでも動作する前方レーダーを備える。このレーダーは、豪雨や霧でしばしば作動しなくなるものから大幅に改善されているという。

またマスクは、新しいテスラがこれまでよりも40倍以上処理能力が高いコンピューターを備えるという。これをマスクは「クルマ内部のスーパー・コンピューター」と呼んでいる。

モデル3およびモデルYに自動運転技術をオプションで設定するためのコストは£7,000(100万円)程度になるという。

航続距離は370km

エントリー・モデルのバッテリーについては、60kWh以下のものが積まれるかもしれない。それでも航続距離は370kmが確保されている。

バッテリーは$20億(2,300億円)を投資して作られたギガファクトリーによって製造される予定。このギガファクトリーでは年間50万台分のバッテリーを制作することが可能だ。

テスラは昨年76,000台の生産を行ったが、2016年後半は1週間につき2,000台のクルマを製造することができたという。

モデル3はすでに400,000台のデポジットをとったオーダーを受注しており、BMW 3シリーズを100,000台越える生産を見込んでいる。

テスラは、2019年までには50万台の生産を予定している。しかし、50万台の生産を行うためには、利益をもたらすとともに、メーカーとして長期的な展望を確立しなければならないのも事実だ。

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