フォード・マスタングGT 5.0 V8 2018 英国初試乗 V8こそ魅力 デジタル化も進む

公開 : 2018.05.29 10:40  更新 : 2018.05.29 16:52

サスペンションは米国流? 設定変更が可能に

実際、マスタングのシャシーはスムーズな路面だけを得意にしており、細かな制御の積み重ねがそれを可能にしている。十分な長さをもつホイールベースと、もともとの優れたバランスを活かして、このクルマは落ち着いた走りを見せ、十分なグリップを得るために大きくロールしながらも、それなりのスピードでコーナーをクリアすることで、ドライバーはひとまずの安心感を得ることができる。

しかし、今回のテストコースで出会うことはなかったが、英国特有の荒れた路面であれば、欧州製スポーツカーが難なく対応するいっぽう、マスタングの弱点が明らかとなる。

パッシブダンパーでも、1600ポンド(24万2000円)のオプションとなるアダプティブ・マグネティック・サスペンションでも、姿勢コントロールが最大の問題であり、例えば、路面の突起のような、ひとつの入力に対しては上手く対応するのだが、それが連続すると反応が遅れるのだ。


この対応は少々厄介だが、それでも、ドライバーは直ぐに路面状況に応じたマスタング特有のリズムを掴み、それを活かす術を学ぶことができる。そうすれば、落ち着いたステアリングと相まって、間違いなくマスタングの運転を楽しむことができるだろう。

さらに、「マイモード」を選べば、好みのセッティングを試すことができる。多くのパラメーターを使ったこうした設定変更は、いまやパフォーマンスカーに必須の機能であり、ようやくフォードにも導入されたのだ。

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