NSX(初代/2代目) アメリカでの評価は? オークション分析

公開 : 2019.01.04 08:10

新型NSXが、昨年夏のオークションで安く落札されたことをお伝えしましたが、12月にも再出品。落札額は驚くべきものでした。初代の落札額とともに、アメリカにおけるホンダ(アキュラ)NSXの動向を紹介します。

text & photo: Kazuhide Ueno(上野和秀) photo:RM Sotheby’s/Remi Dargege

新型NSX 1300万円切り

2016年8月に登場した2代目NSXは、ホンダ独自の3モーター・ハイブリッド・システムを備える新時代のスーパースポーツとして送り出された。発表以来世界各国で高い人気を集めたが、新車の販売だけではその本質は見えてこない。ユーズドカー価格やオークションの落札額までを見ることにより、そのクルマがどのように評価されているかがようやく分かるのである。

2018年9月 イギリス

9月のボナムス・グッドウッド・リヴァイヴァル・オークションに出品された新型ホンダNSXは、走行わずか18マイル(28.8km)というデリバリーマイル状態でイギリス仕様の右ハンドル車。NSXの販売価格はイギリスでは17万25ポンド(2452万円)、日本でもオプションのバレンシアレッド・パールを含め2437万円に設定されている。

オークションでは入札が続かず最終的に13万225ポンド(1905万円)で終えてしまい、日本のファンを驚かせた。現在日本のユーズドカー市場で新型NSXは2000〜2600万円のプライスが付けられているだけに、実質新車といえるものが1905万円で落札されたことから注目を集めたのである。

2018年12月 アメリカ

12月になって開かれたRMサザビーズ・ピーターセン・オートモービル・ミュージアム・オークションに新旧NSXの姿があった。

新型NSXは2017年モデルでアメリカ向けのアキュラ・バージョンで、カジノ・ホワイト・パールのボディカラーを始めカーボン・エクステリア/インテリア/エンジンカバーが組み込まれ、スポーツシート、セラミック・ブレーキ、テクノロジー・パッケージが組み込まれたフルオプション状態にある。2017年に581台作られた中の223台目にあたる個体で、走行は2700マイル(約4400km)と新車同様といえるコンディションだった。

オークションを終えてみれば落札額はなんと11万2000ドル、日本円にして1266万円という超安値で終えたのである。ロンドンの1905万円で安いと驚いていたが、想像を絶する額で終えたのだ。オークションは高いと思われているが、たまたま欲しい人が会場にいないと、時にはこのような安さで終えることがあるので目が離せない。

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