ミニ生誕60年 歴史と思い出を振り返る 限界への挑戦、まだまだ続く

公開 : 2019.03.03 07:50

過酷さは変わらず

政治の混乱と安全上の理由から、2009年以降はコースをアフリカから南米に移し、単にダカールと呼ばれるようになったこのラリーだが、今年の開催地はペルーただ1カ国となる。

だが、だからと言って、このラリーの過酷さは変わりなく、ゴロゴロとした岩と、ふかふかの砂漠に覆われたコースを、クルマやバイクでアクセル全開で突っ走るには相当な体力が要求される。

コースは10のステージで構成され、ナビゲーターには翌日走るステージの分岐点や目印を記したロードマップが、前日の夜に手渡されるが、多くにとって、前走車が残した轍が最高の道しるべだと言える。

だからこそ、時にはステージ優勝を狙わずにライバルを先行させることもよくある作戦だと言い、ラリーでは他にも多くの学びがあると、Xレイドミニチームのボス、スヴェン・クヴァントは話している。

クヴァントという名に聞き覚えがあるかも知れないが、それもそのはず、彼はBMWグループの大株主であるクヴァント家の一員であり、チーム代表を務めるだけでなく、かつてはラリードライバーとしても活躍し、1998年のT1マラソンカップでは三菱パジェロで優勝するほど、ダカールラリーに憑りつかれている。

「ダカール初挑戦で優勝した人間はいません」と彼は言う。「そして、第1ステージを勝ってダカールを制した人間もいないのです」

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