ミニ生誕60年 歴史と思い出を振り返る 限界への挑戦、まだまだ続く

公開 : 2019.03.03 07:50

番外編3:オリジナルミニ 新車の作り方

オリジナルミニには、老若男女を問わず無数のファンがいることから、パーツや車両そのものを販売する専門店も数多く存在している。

なかでも、ブリティッシュ・レイランド(BL)を源流に持つブリティッシュ・モーター・ヘリテージでは、BLやローバーが実際に使用していた工具や冶具を使って制作した新品のボディシェルを販売しており、Mk IからMk Vまでのミニに加え、ロングノーズのクラブマン用ボディまでもが、8525ポンド(123万円)から購入することができる。

さらに、ミニ・スポーツのように、ほとんどすべての交換用部品を取り扱っている専門店もあり、そうなると、MG Bやマスタングと同じく、ゼロからミニの新車を作り上げることも可能に思えてくる。

ミニ・スポーツのミック・ホルトは、「エンジンとギアボックス以外はすべて新品をご用意できます。使用可能な中古エンジンとギアボックスとの交換を前提に、追加料金をお支払頂くことで、完ぺきに再生されたエンジンとギアボックスを含めた完全なユニットをご準備することも可能です。使用可能な中古ユニットをお渡し頂ければ、その分を返金させて頂いています。もちろん、交換用ユニットがなくても対応しています」と話している。

そうなると、新たに作り上げたミニでナンバーを取得するには、いずれにせよ、過去の車両登録記録とシャシー番号が必要となるのだから、廃車のミニを手に入れて、エンジンとギアボックスだけを使えば良いということになる。

だが、この方法では、部品を揃えるだけでも6万5000ポンド(937万円)ほどが必要になり、「とても現実的ではありません」とホルトは言う。

さらに、ホルトは、デビッド・ブラウン・オートモーティブが行うミニの車両再生について、大幅な改良がほどこされてはいるものの、その内容は価格に見合ったものだと評価している。

それでも、自分のガレージでゼロからミニを作り上げるというのは、非常に魅力的なアイデアだ。

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