行方不明のBMW M1(LPG仕様) 最高速記録、その後の苦難 オークションに出品

公開 : 2019.04.19 06:40

液化石油ガスで走るクルマの最速記録を達成した「BMW M1」。その後25年間行方不明でした。415psの怪物は、なぜ埃まみれになったのでしょう。

もくじ

速度記録用に改造 BMW M1
記録更新 不幸な運命
「最も希少なBMW」

速度記録用に改造 BMW M1

25年間行方が分からなくなっていた、速度記録挑戦用に改造されたBMW M1が、オークションに出品された。

このM1は、1981年にオーストリア出身レーサーのハラルド・アートルが乗り、液化石油ガス(LPG)で走るクルマの世界最高速度記録を達成した。しかし、1993年に販売された後、不遇の時を過ごしてきたようだ。

昨年、25年ぶりに再び日の目を見たこのクルマは、ドイツ・エッセンで開催されたテクノ・クラシカのコイズ・オークションに姿を現した。

この珍しいM1の物語は1979年に始まる。当初はオリジナルのスペックで製造され、ベルリンに住む最初のオーナーに納車された。それから2年後にアートルが買い取り、ヘスケスから3シーズンにわたってF1に参戦したドライバーのもとで、驚くような変貌を遂げた。

LPGの宣伝に利用しようと考えたブリティッシュ・ペトロリアム社と共に、アートルはこのM1の直列6気筒エンジンをLPG仕様に改造。2基のKKK製ターボチャージャーを付け加え、最高出力を277psから415psに向上させた。

ボディにも空力を最適化するための変更が施された。フロントには低いスポイラーが加えられ、ボディ・サイドにはエアダム、そしてリアに大型ウイングが装着された。

関連テーマ

おすすめ記事

 

オークションの人気画像