ポルシェ911のハイブリッド化に成功 米シリコンバレーのVonnen社

公開 : 2019.04.25 06:10

少し賢すぎるシステム

パワーの出方が自然かつ漸進的なので、体感よりも速くて騙される。気が付くと思っていた以上の速度が出ている。しかも、ほとんど音がしない。微かな、それほど嫌ではない電気音が、水平対向エンジンのサウンドに混じって聞こえてくる。スポーツとオーバーブースト・モードに切り替えると、さらに素晴らしいパフォーマンスを発揮する。それはより明確に感じられるが、一般的なパフォーマンス・アップグレードに比べると、依然として体感的には控えめだ。

電気モーターはあくまでも補助的に機能する。シャドウ・ドライブという名称はその特性を言い表している。クルマ本来の魅力からかけ離れることなく性能を高める。回生ブレーキがはっきりと作動する感じはなく、好ましいエンジンブレーキが残されている。明らかに賢い、そして時には少し賢すぎるシステムだ。ストリート・モードの低回転域が、もっとも電気モーターによる恩恵を感じられる。

しかし、開発はさらに続いている。プログラムにも適用の仕方にも、変更の余地があることをVonnenは認めている。可能性については疑う余地がない。そしてこのシリコンバレーの会社が、ポルシェに刺激を与えたことは明らかだ。

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