FCAとルノーの経営統合 アナリストはどう見るか

2019.06.04

サマリー

世界最大の自動車会社グループが誕生するかもしれないFCAとルノーの経営統合案。懸念される問題、両社にとっての利益を、アナリストが分析します。

もくじ

50:50の対等合併
FCA 年間6060億円のコスト削減も
工場閉鎖の懸念 フィアットの復興は?
電動化と自動運転 研究開発をシェア
ジープ、ルノー傘下にあった時代

50:50の対等合併

実現すれば、世界最大の自動車会社グループを形成することになるフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)とルノーの経営統合は、アナリスト達から歓迎されている。しかし、工場閉鎖の懸念やコスト削減への取り組み、巨大な複合組織が誕生することの複雑さには、大きな3つのリスクが伴う。

ルノーは先週、対等合併して新会社を設立(両社の株式資本は50:50)し、本社をオランダに置くとするFCAの提案を「検討する」ことに同意。2社に加え、ルノー・アライアンスに属する日産や三菱自動車も含めると、年間販売台数は1500万台を超えることになる。誕生するのは、フォルクスワーゲン・グループやトヨタを5万台ほど上回る世界首位の自動車企業連合だ。

当初「ニュートン計画」と呼ばれていたこの経営統合は、FCAとルノーの両社が抱える多くの問題を解決することができる。

しかし、ルノーが日産や三菱とアライアンスを継続することについて、深刻な問題を浮かび上がらせることにもなる。前アライアンスCEOのカルロス・ゴーンが逮捕されたことを受け、既に日本では統合継続を嫌う緊張が高まっている。

フィアットの利点としては、ルノーが持つ複数のプラットフォームを利用することで、現在の縮小されたラインナップを再びフルレンジに戻すことが可能になる。止まっている生産ラインを稼働させる機会にもなり、さらにルノーの電気自動車に関する専門知識にもアクセスすることができる。

まずはルノーにとってもメリットを考えてみよう。

 

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